職場の悩み

部下のコミュニケーション育成は難しい?まずはこの3つから教えよう

「コミュニケーション能力が高い人」と聞くだけで「良さそう」「使えそう」と思いませんか?その人に会ったことがなかったとしても、たった一つの情報だけでそう思えるのは、それだけコミュニケーション能力が必要とされているということですよね。これは同時にその能力が「低い」と聞くだけで「ダメっぽい」「使えない」と感じるということです。これがもし、あなたの部下だったらどうしますか?今回は「コミュニケーション能力が低い部下」を持つ人へのお話です。どう接したら良いのか?どう育成をすれば良いのか?ということについて、一緒に考えてみましょう。

まずは「この人の言うことを聞きたい」と思わせる!味方だと認識させるには?

コミュニケーション能力が低い部下には育成の前に、接し方を難しく感じるのではないでしょうか?何を言っても反応が薄かったり、愛情を込めて叱っても気持ちが伝わっていなかったり。「これでは育成なんてとんでもない」と途方に暮れてしまうかもしれませんね。

人を育成する時に、まず必要なことは「この人は自分の味方だ」と思わせることです。これはとても大切なことで、人はいつも無意識に相手を自分にとっての敵か味方か、と見極めようとしています。そして味方だと判断すれば共感や友好というコミュニケーションに必要な感情を用意してくれるのです。誰だって「この人は敵だ」と感じている人が言うことは素直に聞けないものですよね。この部分をないがしろにしてしまうと、育成が裏目に出てしまうので、教える側はいつも意識をしておきましょう。

名前で呼びかけることを徹底する 名前を呼ぶ人を人は嫌いになれない

一番簡単で効果的な方法は「名前を呼ぶ」ということです。仕事であればもちろん名字で構いません。挨拶をする時、何かを尋ねる時、どんな時も「おはよう〇〇くん」「〇〇さん、ちょっと聞いていい?」とします。たとえばあなたは「ありがとう」と言われるのと「〇〇さん、ありがとう」と言われるのはどちらが相手に好感を持てますか?〇〇さん、と名前を付けられるだけで「この人は本当に感謝してくれている」と感じるのではないでしょうか?これは、名前を呼び掛けられることで、相手の気持ちを好意的にくみ取るようになっているからです。それが「味方」の意識です。人を育成する時には、特に名前の呼びかけを大事にしてみましょう。これを続けることで、相手はあなたの言うことを素直に聞き入れやすくなります。

答えを待たない声かけをする 一方的な声かけは共感を示すために欠かせない

コミュニケーションを取る時に「相手を褒める」「相手を肯定する」というのは基本と言われています。しかし、相手にコミュニケーション能力が足りていない場合は、リアクションが薄いため、何となくその褒め言葉が浮いてしまうような気がしてやりにくいものですよね。そういう時は「相手の答えを待たない声かけ」をします。たとえば「いいスーツだね」とだけ言って、その場を立ち去るなどです。コミュニケーション能力が低い人は、褒められたことがうれしくても、満足に言葉を返せないことでプレッシャーを感じやすくなります。そうするとまた一つコミュニケーションが難しくなるのです。「うん、それでいいと思うよ」とだけ言って立ち去る、などを繰り返していれば、相手はあなたに対してプレッシャーを感じにくくなります。これも「味方」と認識するには欠かせない条件です。

部下のコミュニケーション能力を育成するための指導方法!まずはこれから?

では、実際にコミュニケーション能力が低い部下を育成しましょう。しかし「いったいどこから手を付けたら良いものか」と迷ってしまうのではありませんか?一般的なコミュニケーションが取れる人にとって、コミュニケーション能力が低い人というのは、突っ込みどころが多すぎて、指摘ばかりをすることになりがちです。しかし、それでは、指導される側は「注意されてばかり」という意識が強くなって、自分の限界を感じてしまいます。コツは「少しずつ、でも確実に」ですよ。

方法①「返事を徹底させる」その会話においての「喉を開く」は重要

まずは「返事」を徹底させましょう。呼びかけた時に「はい」とハッキリした返事をする必要性を伝えます。本人へは「返事だけはしっかり、はっきりとするんだよ、そうするだけで印象が全く変わるからね」と伝えておきましょう。と、いうのはこの指導にはもう一つ別の目的があるからです。それは「喉を開く」ということです。あなたが、誰かに呼びかけられた時、返事をせずに話し出すのと、返事をしてから話し出すのでは、どちらがその後スムーズに言葉が出てくるかを確かめてみると良くわかります。「はい」と返事をするだけで、喉が開き次の言葉が出やすくなることを実感できるでしょう。実際に話しかける方からしても、返事が無い人とは話しにくいものです。

方法②「言葉を途中で終わらせない」語尾まで発音されることを待つ

コミュニケーション能力が低い人は、話すことに苦手意識があります。その意識が語尾を発する前に言葉を止めてしまいがちです。たとえば「これは、今日中には…」と言われれば、その後に続く言葉は「できません」だと予想できます。そしてそれが相手の言いたい事と合っていたとしても、最後まで言葉にすることを求めましょう。途中で「できないんだね?」などと助け船を出してしまうと、それがその人にとっての会話の完成となります。とくにビジネスの場では、語尾までしっかり自分の言葉で伝えるということが大切です。ここをうやむやにしていては、取引先などを相手にした時に「この金額で…」と大事なところで言葉が切れてしまい、思わぬ行き違いを生むことになります。相手が言葉を最後まで出し切ることを待ちましょう。

方法③「電話を取らせる、掛けさせる」対面より高度な対話を敢えてやらせる

コミュニケーション能力に自信が無い人は電話を嫌います。それは電話でのコミュニケーションは難しいからです。対面であれば、相手の表情などからある程度感情を読み取ることができますが、電話ではそれができません。そのため、コミュニケーション能力が低い人に電話対応は難しいと思われがちです。しかし、電話を受ける、取るというのは訓練としては最適です。基本的に電話は、用件を聞くだけ、伝えるだけで終わることができます。短い会話を何度も繰り返すことはコミュニケーションの向上には欠かせません。失礼があればお詫びを言わなければならないし、場合によってお礼も必要です。1日の内に時間を決めるなどして電話対応を義務付けてみましょう。

部下へのコミュニケーション育成で失敗しないための注意点!勘違いは致命的?

コミュニケーション能力が低い部下を育成するとなった時に「間違えてはいけない」という思いから「基本に忠実に」を意識する人は多いのではないでしょうか?確かにコミュニケーション能力向上の育成には基本があります。しかし、育成する部下の中には「まだそこのレベルに達していない人」も含まれているかもしれません。ここで「基本」を頼りに無理をしてしまうと、その部下の中に芽生えようとしているものを潰してしまうこともあります。

目を合わせることを強要しない!自信がなければ視線は合わせられない

「人と話す時は視線を合わせる」これはコミュニケーションの基本です。視線を合わせてくれない人には、違和感を持ちやすくなりますよね。でも、コミュニケーション能力が特に低い人にとって、これは大きなプレッシャーです。視線は感情が支配しています。その感情が追いついていない内に視線を合わせるという行為は難しいのです。視線を合わせることは、あなたとのコミュニケーションがある程度取れるようになってから要求すると良いでしょう。

もちろん、教える側のあなたはできるだけ視線を合わせられるように、相手のことを見てあげた方が良いですね。相手が勇気を出して、ふと視線を合わせに来た時にあなたが余所を向いていることは無いようにしましょう。

褒め言葉は短く、何度も!長い褒め言葉は「お世辞」を頭によぎらせる

コミュニケーション能力が低い人を育成する時の基本に「褒める」があります。確かに相手を認めるのは大事なことです。しかし、実際に育成をしていると、相手の反応の薄さに焦ってしまって、つい褒めすぎてしまうことがありませんか?「褒めたらきっと頑張ってくれる」という期待も、そこには含まれているでしょう。でも褒め方は「短く」がポイントです。

コミュニケーション能力が低い人は、他人と深く関わり慣れていないことが多いです。そうすると、相手が本気で言っていることと、お世辞で言っていることの区別がつきません。あなたの褒め言葉を「お世辞」と受け取られてしまえば、その後の育成もやりにくくなります。できるだけ短い褒め言葉を何度も出すように意識しましょう。「いいね」「できたね」など、相手がリアクションしなくても良い程度のものが適しています。

まとめ

「コミュニケーション能力が低い人」と聞いて、予測をしていたつもりでも、実際に会ってみると「こんなことから教えなくてはいけないのか」と感じることもあるでしょう。何でも相手に一から教えるというのは大変な労力を要しますよね。特にコミュニケーションという、形が無いものは教えることが難しいものです。

でも、あなたの育成が上手くいけば、その人が持つコミュニケーション能力はとっても大きな効果としてあなたの元に返ってきます。業務上はもちろん、職場の一員として他の社員とコミュニケーションを取りながら頑張ってくれる仲間が一人増えるのです。そして、あなた自身にも「あんなにコミュニケーション能力が低かった人をここまでにした」という自信がつきます。この育成で損をする人は誰一人としていないのです。

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