仕事の中には、自分自身が得意とする分野の仕事だけでなく、苦手な仕事や面倒な仕事等のいわゆる自分にとって「やりたくない仕事」を頼まれることもあります。やりたくない仕事はストレスの原因にもなりますので、できれば断りたいのが本心だと思います。
仕事による精神的ストレスや体力的疲弊を軽減し仕事への意欲を高めていくためにも、やりたくない仕事を上手く断る方法、そしてやりたくない仕事を上手くこなす方法を学んでいきましょう。
もくじ
仕事の上手な断り方3選!角を立てないポイントとは?
やりたくない仕事を断るとき、あまりにもはっきりと断りすぎてしまうと、角が立ってしまったり、反感を買ってしまうことがよくあります。今後の仕事のことを考え、できるだけ穏便に仕事を断る方法を身に着けていきましょう。
穏便に仕事を断るポイントとしては、自分自身の仕事を受けられない忙しい状況や能力不足のため、依頼された仕事には不適任であるということを相手が納得できるようにしっかりと説明することです。
急な仕事を頼まれてもすぐに穏便に断ることを想定して断り方の説明を準備しておいても良いでしょう。
その仕事に自分は不適任であるということを説明する!
やりたくない仕事を上手に断る方法の一つは、自分は依頼された仕事に不適任であると説明し自分の能力不足を理由に仕事を断ることです。自分の能力不足を露呈することに、戸惑う方もいらっしゃると思いますが、できないことをできないとはっきりと伝えることも仕事をする上で大切な能力の一つです。
自身がない分野の仕事を引き受けてしまい、結果的にその仕事が納期までにできなかった場合、依頼した側は、自分ができなかった仕事をまた他の人に依頼する等、その仕事を処理する対策を検討しなければならなくなるため、依頼者側に多大な迷惑が掛かります。
最初から、「その仕事はできません」とはっきりと断ってしまうと、あなたの仕事に取り組む姿勢が疑われてしまうこともありますので、依頼された仕事内容と自分の能力をしっかりと確認したうえで、依頼された仕事の中でできる項目とできない項目をわかりやすく誠意をもって依頼者に伝えることを心掛けましょう。
やりたくない仕事を断る替わりに自分ができる仕事を提案する!
あなたが仕事を断るということで、あなたが断った仕事は他の人が行うことになりますので、誰かに負担や迷惑が掛かるということをまずは理解しておきましょう。
そのことを踏まえたうえで、仕事を断ると同時に自分ができる仕事を探し、「今回依頼された仕事はできませんが、この仕事ならできます!」といった他の仕事をすること提案すると、あなたが仕事を前向きに取り組む姿勢を示すことができます。
自分がやりたくない仕事を断ることによって生じる誰かの負担や迷惑を考え、仕事を断ることと同時に具体的な「埋め合わせ」の方法を示すことによって、依頼者から見たあなたの印象も職場の雰囲気も良い状態に保つことができるのです。
仕事を断り職場の空気が悪くなった後に埋め合わせの提案をしても意味がありませんので、埋め合わせの提案は、必ず断ることと同時に提案することを心掛けましょう。
新たな仕事を引き受ける余裕がないことを説明する!
先述したように能力的に仕事が出来るかどうかということは大切ですが、依頼された仕事をしっかりと納期までに完了させることができるかということも仕事をする上手とても重要なことです。そのため、たくさんの仕事を抱えていて依頼された仕事を納期までに完了させることが困難であると考えられる場合は、仕事を断らなければなりません。
この場合の断り方は、まずは自分が抱えている仕事を新たな仕事の依頼者に伝え、本当に新しい仕事を引き受ける余裕がないことをはっきりと伝えましょう。依頼者から、仕事をやる気がなくて断っているわけではないということを理解してもらえれば、角が立つことはありません。
また、断る姿勢も「こんなに仕事を抱えているんだから断って当然だ!」という態度ではなく、「せっかく自分を頼って仕事を依頼してくれたのに期待に応えられなくて申し訳ない」という気持ちを表す態度で、誠意をもって断ることが穏便な断り方の基本です。
やりたくない仕事を上手にこなす方法とは何か?
やりたくない仕事だからと言って、断ってばかりもいられません。仕事を断ってばかりいると、上司や周りの同僚から「仕事が出来ない奴だ!」や「仕事をやる気がない奴だ!」というレッテルを貼られかねません。
そこで、やりたくない仕事を少しでも上手くこなしていける方法を紹介していきます。やりたくない仕事をするときにいかに自分のモチベーションを上げていくかということがポイントになります。
今までやりたくないと思っていた仕事もやり方や考え方を少し変えるだけで、意欲をもって取り組めるようになるかもしれません。
簡単にできること等に少しだけ手を付けてみる!
やりたくない仕事をこなすためには、まずは簡単にできること等から取り掛かり、「少し手を付けてみる」ことが大切です。人間の心理的にも、やりたくないことは後回しにしてしまいがちです。
しかし、何もしないままでは、いつまでたってもやる気は出てきませんし仕事は終わりません。納期間近にやっと仕事にとりかかってもやりたくない仕事なので当然やる気は出てくるはずもなく、やりたくない仕事は、いつまでたってもやりたくない仕事のままです。
そこで、やりたくない仕事こそ早めに取り掛かるように心掛けましょう。一気に終わそうとせず、まずは簡単にできること等から徐々にで構いません。
時間に余裕をもって少しずつ仕事を進めていくことにより、やりたくないという気持ちが薄れる効果があります。仕事が終わるころには、やりたくない仕事というイメージがなくなっているかもしれません。
やりたくない仕事に目標を立てモチベーションを上げる!
やりたくない仕事の中に目標を見つけることができれば、目標に向かって頑張る気力が湧いてきます。例えば、他の人よりも早く終わすことを目標にしてみたり、その仕事を効率的に終わす方法を考えたり等、やりたくない仕事でも様々な目標を設定することは可能です。
仕事に目標ができると、その目標を達成しようという仕事への意欲が湧き、仕事へのモチベーションが上がっていくのです。そうして、いつしかやりたくない仕事はモチベーションを上げるための仕事に変えることができます。
やりたくない仕事であればあるほど、「何時までにここまで完了させる!」や「自分が苦手な処理を克服する!」等目標はより具体的に設定することで、仕事のモチベーションが上がりやすくなります。
やりたくない仕事完了後の自分へのご褒美を設定する!
やりたくない仕事をこなすためには、仕事が完了した後の自分へのご褒美を設定することも効果的です。「馬の鼻面に人参をぶら下げる」ようなやる気を起こさせる典型的な方法ですが、こうした典型的な方法こそが、やる気を起こさせる一番の原動力になるのです。
仕事終わりに美味しいご飯を食べに行ったり、同僚と飲みに行ったり、欲しかったものを買ったり等、今の自分が一番喜びテンションが上がるご褒美を「ぶら下げて」みましょう。
人の気持ちは単純なもので、辛いことの先に、自分が求めている喜びや楽しみが待っていることを確信すると、多少の困難は簡単に乗り越えることができてしまいます。
「仕事がここまで終わったら休憩して、美味しいコーヒーを飲む!」といった小まめな「プチご褒美設定」もやりたくない仕事を上手にこなすためには効果的な方法です。
あなたはどうしてその仕事をやりたくないのか?
まずは、どのような理由で依頼された仕事を「やりたくない」のかを確認していきましょう。
忙しさや疲労感等、自分の置かれている状況が影響してやりたくないのか、それとも「面倒な仕事だから」や「苦手な分野だから」といった仕事の内容がやりたくないのかを確認することによって、やりたくない仕事をやるべきか否かを判断することが必要です。
やりたくない仕事の中にも、将来的にメリットになる仕事も含まれていることがありますので、自分の状況と仕事の内容をしっかりと見極めて判断するようにしましょう。
「やりたくない」理由を確認して断るか否かを判断する!
まずは、あなたの置かれている状況をチェックしていきましょう。仕事量が多く毎日残業が続き、精神的にも肉体的にも疲弊している状況の場合は、やりたくない仕事は受けるべきではありません。
得意分野の仕事であっても、自分自身が疲弊している状況で仕事を受けることは、仕事のミスにも繋がり、そのミスがあなたの仕事の評価にも影響してくることが想定されますので、自分自身に余裕がない状態のときは、いかなる仕事も極力断ることを心がけましょう。
次に、あなた自身のこなせる仕事量に余裕があり、面倒な仕事や苦手分野のやりたくない仕事を依頼された場合を考えてみましょう。誰かがするはずだった仕事の目途が立たずに自分に仕事の依頼が来た場合、後々自分も気兼ねなく仕事を誰かに依頼できるように恩を売る形で積極的に仕事を手伝いましょう。
また、自分が苦手な分野や面倒な仕事の場合は、その時の気持ちで判断せずに今後の仕事の展開を想定しその仕事をこなすことにより得られるスキル等、自分へのメリットを十分に考えたうえで判断していきましょう
まとめ
やりたくない仕事との上手な付き合い方として、1つ目は断るか断らないかをしっかりと判断する能力を身に着けること、2つ目は、上手な断り方を見つけること、3つ目は、やりたくない仕事を上手にこなすことをご紹介してきました。
やりたくない仕事というだけで、モチベーションはマイナスからのスタートになりますので、精神的ストレスを抱えていたり、肉体的に疲弊している状況の時は、体調面を考慮しやりたくない仕事は断ることが大切です。
やりたくない仕事を上手くこなしていけるように、あなた自身が時間と心と身体に余裕を持ち、積極的に仕事に立ち向かっていける状態を保つことを心掛けましょう。
やりたくない仕事の先には、あなたが設定した嬉しいご褒美の他に「自分自身の成長」というもう一つの「ご褒美」が必ず待っています!