朝起きる時、ふとした瞬間に仕事を辞めたいと思うことはありませんか?
これは誰しもが通る道です。
あわよくばより良い環境へ転職したい、現状を脱却したいと思う方も多いかと思われます。
ですが、新卒という強みを活かして入社した場合は辞めたくても辞められないと恐れている方も多いのではないでしょうか?
事実、転職をするにしても転職候補探しに時間は掛かる上、転職候補の企業に見合ったスキルを持っていなければ採用されないでしょう。
その為には今居る会社でキャリアアップを目指さなければいけません。
しかしこの世には自分に合わない職場環境や業務内容と言ったものは存在します。
今すぐ辞めたいと思っている方に必要なのは、行動を起こす前に情報収集する事です。
そんな方へ向け「世の中の新入社員が辞めた理由」をご紹介し、すぐ辞めてしまった時のメリット・デメリットを考慮した上で自身の状況を冷静に省みる事が出来るよう一緒に考えてみましょう。
もくじ
新規学卒就職者の離職率について
良く最近の若者はすぐ辞める、ゆとり世代だから教育がなっていないなんていう事を聞きますが、実は新卒社員の離職率と言うのは平成7年頃からあまり変わっていないということをご存知でしょうか。
平成26年3月に卒業した新社会人のうち、3年以内に職を離れた割合は高卒就職者40.8%、大卒就職者で32.2%となっています、各事業所規模からの割合は以下の通りです。
事業所規模 | 大学 | 高校 |
1000人以上 | 24.3% | 25.3% |
500~999人 | 29.8% | 32.9% |
100~499人 | 31.9% | 37.9% |
30~99人 | 38.8% | 47.1% |
5~29人 | 50.5% | 56.4% |
5人未満 | 59.1% | 64.0% |
(平成26年3月卒業者状況 厚生労働省調べ)
規模が小さくなれば小さくなるほど離職率が大幅に跳ね上がっているのが分かるかと思います。
事業所によっては福利厚生や各種保険が完備されていない所もあり、いつ潰れてしまうのか分からないといった将来への不安があるという解答や、ごく一部ではサービス残業や休日出勤が当たり前といった所業が横行しているのも事実です。
いざ入ってしまったのは良いものの時間が経つにつれて焦りを覚える方や精神的に疲れてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
辞める理由は?人によってそれぞれ違う
辞めたいと思う感情は皆一緒かと思われますが、実際に辞めたいという発想に至るのには人それぞれです、ストレスを抱えて精神的に病んでしまう人や、職場環境によっては肉体的に疲弊してしまう人。
何よりも採用される前と採用された後でその企業への印象が変わった人も居るのではないでしょうか。
そういった様々な理由の中から、代表的な物をご紹介します。
業務内容が合わない
採用前の案内や思い描いていた業務と実際に任された仕事に理想との差を感じてしまう人も少なくありません。
特にやりたい業種でもないのについつい入社してしまった人や、やりがいのある仕事を求めていたのに思っていたよりもそうではなかったという事もあります。
そのせいで、仕事上で強いストレスを抱えてしまう人も多いでしょう。
大企業の場合は異動願い等を出すことで場合によっては希望の部署に行くことが出来るかもしれませんが、中小企業ではそういう幅を利かせる事は新入社員では難しいでしょう。
入社前の熱意がいつのまにか無くなってしまい、それが結果として会社そのものへのやる気の無さへと繋がってしまう人が多いようです。
過酷な労働環境
以前私が勤務していた所では、クールビズを採用していたのは良いもののエアコンの温度設定が29度と少し高めでした。
しかしご存知でしょうか?
クールビズで言われている28度と言うのはエアコンの設定温度ではなく室温です。
設定温度が28度では人が沢山いる室内で室温28度にはなりにくいですよね。
これは十年程前までは環境省にて設定温度が28度という告知があったので未だに勘違いしている企業様も多いのですが、今現在では設定温度ではなく室温が28度推奨になっています、とてもじゃないが集中できないような暑さの環境で働いている方は上長へ相談してみては如何でしょうか。
他にも、採用前ではそんな案内は無かったのにサービス残業や休日出勤といった対応を求められる場合もあります。
このように入社してからでなければ労働環境に難があると言う事が分からないので、趣味の時間を過ごせなくなってしまうなどと言った問題点が浮かび上がる方も多いのではないでしょうか?
険悪な人間関係
何よりも一番問題になりやすいのが職場環境です。
会社を支えているのはその各職場に努めている社員全てですが、すべてが善人ではありません。
また近年では問題視されているセクハラやパワハラといった問題を抱えている上司の部下になってしまった場合、精神的に疲弊してしまうのは間違いないでしょう。
職場と言うのは業務内容や労働環境よりもお互いを密接に繋ぐものなので、朝出勤する時にふと、余り好きではない人間とこれからずっと顔を合わせるのだと考えてしまうと気持ちが重くなってしまいますよね。
精神的に疲れてしまうと転職活動やその後に繋がる行動ということが出来なくなってしまいますので、余裕を持った対応を心掛けましょう。
若年者の離職理由と職場定着に関する調査
独立行政法人 労働政策研究・研修機構が行った2007年のアンケート結果によると
勤続3年未満の者では、「仕事上のストレスが大きい」が29.7%ともっとも多く、次いで、「労働時間が長い」24.4%、「職場の人間関係がつらい」22.2%、「肉体的・精神的に健康を損ねた」17.7% などとなっている。勤続3年未満の方が3年以上に比べ、「採用条件と職場の実態が違った」「労働時間が長い」「経営者や経営理念に合わない」「職場の人間関係がつらい」などを理由あげるに割合が高い。
仕事上のストレスが想定よりも大きい、思っていたよりも労働時間が長いと言うのは「採用条件と職場の実態が違う」と同じ意味を持つのではないでしょうか?
昨今の若者はこのように労働形態に不満を抱いている人が多いです、サービス残業が美学とでも言わんばかりの社会人を見て、ああはなりたくないと本音では思っている人が多いでしょう。
しかし企業という一つのコミュニティに属する上では、そういった「美学」を大切にしていかなければいずれ職場で浮いてしまうのも目に見えています。
このように人目を気にして嫌々ながらやらねばやらない環境こそが転職したいと思わせる何よりの理由ではないでしょうか。
辞めない方が良い理由
代表的な3つの例を見て、貴方はどれに当てはまりましたか?
転職をすれば現状から脱却できるとは限りません、もしかしたらより劣悪な労働環境へ追いやられてしまうかもしれないのです。
そのような事態を避けるためひとまず現状を維持し、よりよい環境へ挑戦する為に自身のキャリアアップを望んでみる良い機会なのでは無いでしょうか。
曖昧な形で「辛いからやめよう」と思ってしまっている方に関してはその考え方を改める必要があるでしょう。
辛いからなんとなく転職や退職を考える場合、次に別の企業へ入社した時にも同じような感情を抱いてしまう事が多いのです。
一度ついてしまった怠け癖と言うのは中々抜け落ちません、そうなる前に自身をしっかりと省みて問題点を書き出し、それが外部によるものだったらそこで初めて転職を視野に入れるべきでしょう。
しかし自身が仕事でミスを犯した、起きるのが辛いなどと言った初歩的な部分で悩んでいる方は脱却を目指すよりも改善を心掛けた方が良いかもしれません。
仕事でのミスというのは初めてであれば誰しも引き起こしてしまうものです、そのような自身の過ちを一つ一つ丁寧に改善していくことが今後社会で生きていく上で求められる必須条件だと思われます。
起きるのが辛いと言うようなものも、自身の生活習慣を治すよう心掛けなければそのうちどのような出勤時間であろうと出勤そのものが怠いと感じてしまうはずです。
このように、自身の管理が出来ていない不満が自覚なしに今勤めている企業へ向かってしまうこともありますので、今一度自身の身の振り方を考えてみては如何でしょうか。
三年目に辞めたほうが良い?そのメリット
ご存知でしょうか?企業によっては3年未満の退職に対し退職金を支給しない場合があります。
基本的には3年を目安にある程度続けられるかどうかの判断をしてみるのも良いでしょう。
更に3年目であれば第二新卒として就職活動を通常よりも少し優位に進める事も出来ますので、今すぐ入りたい企業が決まっているという事でなければ、現状を維持しつつゆっくり時間を掛けて自身に合った企業を探す事をおすすめします。
転職したい人は案外多い
転職サイトDODAがビジネスパーソン約2000人に行った「転職についてどう思っているのか」と言うアンケートでは転職を考えているか、或いはこれまでに転職を考えたことがあるかという内容に対し、今まさに転職を考えている人が24.0%で、今は転職を考えていないと答えた人が76.0%でした。
しかし、今は転職を考えていないと答えた76.0%のうち、これまでに転職を考えたことがあり実際に転職活動をした事がある人の割合が41.1%と既に転職活動を済ませた状態で現状に満足している方が半数近くいます。
これに先程の現在転職を考えている人の数値24.0%を合算すると過半数である55.236%、およそ二人に一人の人間が転職をした・前向きに検討していると言うことです。
あなたの先輩社員や同期の方も案外転職したいと思っているのかもしれません、周りの方に相談してみては如何でしょうか?
辞める前にちょっと待った!フリーランス活動
フリーランス活動、と聞くと少し敷居が高いものに感じるかもしれません。
しかし実はアメリカでは既に全米国人労働者の35%、およそ5500万人がフリーランスとして活動している事をご存知ですか?
更に日本ではおよそ人口の17%、1,122万人がフリーランスであるという調査結果がクラウドソーシングサービス最大手のランサーズ(Lancers)より公表されています。
このように企業に属し組織に従うような従来の働き方から、自身のライフスタイルにあった働き方を選ぶ人が年々増加しているのです。
もし万が一職場環境にトラウマを抱えてしまったりした場合は、このようにクライアントと自身が直接結びつくクラウドソーシングサイトを使う事で、他者とのコミュニケーションを極力避けることが出来るかもしれません。
本業をしつつ、ランサーズやクラウドワークスと言ったクラウドソーシングサイトを用いることで副業としてお金を稼いでいる方もいらっしゃいます。
まずはこのようなサイトなどに登録し、副業を始めてみてはいかがでしょうか?
その後起動に乗れば会社をやめ、副業を本業へと移行すれば良いのです。
しかし、フリーランスになると言う事は安定した生活が望めないということでもあります。
安定した生活を求める場合は、企業にお勤めする事をお勧め致します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
昨今ではそういったフリーランスで働く方が増えてきている為、インターネットで調べるとこれからフリーランスを目指した方へ向けて様々な指南が書かれているかと思います。
そういった記事を参考にした上で、自身が納得して楽しく生きていける人生をお選び下さい。