営業という言葉が意味するところは会社によって様々に異なるため、必ずこのステップを踏むといったことは言えません。しかし、モノやサービスを売るための基本的なステップというものは存在しますので、営業を行う際にはそれらが参考になるでしょう。
この記事では、営業という仕事の流れやそのメリット及びデメリット等をご紹介させて頂きます。営業という仕事は負担も大きいものの、成果を上げることによる待遇や充実感も大きいと言えるのではないでしょうか。
もくじ
商品を売るだけじゃない。営業とは顧客との関係性を作る仕事
営業という仕事は自社商品を売るのが仕事であることに間違いはないのですが、自社商品を購入してもらうためには顧客との関係性を築くことが大切です。誰しも、よく知らない人よりは普段から良い付き合いのある人からモノを購入したいと思うものでしょう。
最近は営業と一口に言っても様々に細分化されていることが多いため、顧客へのアプローチや啓蒙等は他の部署で行い、営業マンはプレゼンやクロージングのみを行うといったケースもあります。しかし、そのような場合でもアフターフォローを営業マンが行うことも多く、やはり最終的には営業マンと顧客の関係が大事と言えるでしょう。
そのため、営業職として仕事をする際には人間力を磨き続けることが大切です。
営業の流れって?実際に営業をする際の5ステップとは?
では、実際の営業のステップを見ていきたいと思います。上述した通り、営業と一口に言っても会社によって何を担当するかは様々に異なります。しかし、今でもベーシックなステップを全て営業マンがこなしているケースも多いため、それらをまとめてご紹介させて頂きます。
営業の基本的な流れとしては、アプローチ→ヒアリング→プレゼン→クロージング→アフターフォローというものになります。それぞれの段階においてのポイントやコツを明確にしておきましょう。
まずは見込み客にアプローチをして営業先を探そう
営業の第一段階としては、まず見込み客を探してアプローチを行うところから始まります。見込み客を探す方法は会社によって様々に異なりますが、ニーズがありそうなところに電話をしたり、広告等で反響のあったところに応答するといったものが挙げられるでしょう。
見込み客にアプローチする際のポイントとしては、相手が自社と接する最初の窓口が自分であるという点です。そのため、アプローチ段階ではとにかく第一印象に気を配り、相手に失礼のないよう対応することが求められます。
例えプレゼンスキルや商品力が高くても、相手の第一印象が悪ければそこまで辿り着くことができません。そうならないよう、なるべく清潔感溢れる身だしなみを整え、柔らかいコミュニケーションを心掛けましょう。
クライアントの話をしっかりとヒアリングして相手のニーズを探ろう
そして、アプローチが上手くいったら次は相手のニーズを探るためのヒアリングを行います。人がモノやサービスを購入する動機としては、何かしらの問題を解決したいというものが大きいのではないでしょうか。
そのため、相手に自社商品を売り込む前に、相手が今現在どのような問題を抱えているのかを把握する必要があります。それを怠ったまま商品のアピール等を始めても効果は薄く、相手が白けてしまう可能性があるでしょう。
ヒアリングをする際に大切なのは、とにかく相手の話に耳を傾けることです。営業というと、とにかく営業トークを用いて相手の購買意欲を煽り、購入を促すというイメージがあるかもしれません。
しかし、相手のニーズと合致しない商品を販売してしまうと返品やクレームを受けてしまうリスクがあります。急いては事を仕損じるという言葉の通り、まずは相手がどのような問題を抱えているのかをじっくりと探りましょう。
自社の商品をプレゼンし、それを使ったソリューションを提案しよう
十分なヒアリングを行い相手のニーズや問題を明確化することができたら、次は自社製品を紹介する段階です。自社製品を使うことで、どのようにそれらのニーズを満たしたり問題を解決することができるかを詳しく説明しましょう。
プレゼンというのはただ商品の特徴を羅列すれば良いわけではなく、相手が求めている情報を適切に与えることが大切です。そのため、相手の理解度やニーズに気を配りながら、臨機応変に話を進めていくことが求められます。
シーンにもよりますが、あまりに堅苦しい話ばかりではなく、笑いを誘ってみるのも時に効果的になるでしょう。勿論、場の雰囲気が許せばの話ですので、その辺りも臨機応変さが求められることは言うまでもありません。
人間は迷うもの。相手が迷っているようだったら効果的なクロージングを行おう
プレゼンが終わって即契約ということになれば有り難いのですが、実際にはなかなかそうもいきません。場合によっては「後日改めて判断させてほしい」という流れになり、そのまま有耶無耶になってしまうこともあるでしょう。
プレゼン終了後に相手が迷っているようであれば、クロージングを行ってみても良いかもしれません。クロージングとは、迷っている相手の背中を押すことによって決断を促し、契約を成立させるという手法のことです。
相手に全く購入意思がない場合はクロージングをしても無駄ですが、購入を迷っている場合はクロージングを行ってみましょう。その方法には様々なものがありますが、シンプルに「ご決断をお願いします」というような言葉をかけるだけでも十分なケースもあるでしょう。
売り切りで終わっては駄目!購入後のフォローが何よりも大切
顧客にとっては商品を購入することではなく、実際にそれを使用して自分のニーズを満たしたり問題を解決することが本来の目的です。そのため、契約が成立したからといって何のフォローも行わないようであれば、最終的に相手が満足したかどうかを知ることができません。
それでは自社の商品の強みや弱み、改善点等をフィードバックすることもできないため、なるべくアフターフォローは欠かさないようにしましょう。アフターフォローを行うことによって、購入した相手側の満足度を高めることができ、もしかしたら他の人にも自社商品を薦めてくれるかもしれません。
そこまではいかなくとも、購入者による生の声は貴重な意見となりますし、営業活動の参考にすることも可能ではないでしょうか。
営業職として働くことによるメリットとデメリットには何がある?
以上が営業の基本的なステップですが、人がモノを買う動機やプロセスは一辺倒ではないため、会社やケースによってステップや手法は様々に異なるでしょう。そのため、営業マンは色々なシーンに臨機応変に対応することが求められます。
そのような対応力が磨かれることが営業のメリットと言えるのかもしれませんが、その他にも営業職として働くことによるメリットやデメリットには様々なものがあるようです。引き続き、その辺りを見ていきましょう。
営業職で働くことのメリットは、ビジネスの根幹を学ぶことができること
営業職として働くことによるメリットとしては、上述した通り様々なシーンにおける対応力が磨かれるということが挙げられます。対応力を磨くことによってビジネスの経験値を上げることができ、問題解決力やコミュニケーション力等の仕事に必須と言われるスキルを総合的にアップさせることができるでしょう。
その延長線上になるかもしれませんが、営業職として働くことによってビジネスの根幹を学ぶことが可能です。ビジネスというのは色々と複雑な面もありますが、シンプルに言うと、人がモノやサービスを売って誰かが買うというプロセスのことです。
営業職というのは人がモノを買うプロセスをダイレクトに体験することができるため、ビジネスの基本を学ぶには適した環境と言えるのではないでしょうか。
営業職で働くことのデメリットは、目標達成へのプレッシャーが強いこと
対して、営業職として働く際のデメリットとしては、目標達成へのプレッシャーが強いことが挙げられるでしょう。営業職というのは数字によって成績が一目瞭然となるため、会社に対する貢献度を数字で計られることが多い職種です。
そのため、売上目標やノルマ等を課せられることも多く、それが達成できないと何かしらのペナルティを受けてしまう可能性があります。会社によっては部下が目標達成できないと上司や管理職の責任が問われることもあるため、そういった意味でのプレッシャーも大きいことも予想されるでしょう。
人によってはそういった重圧を力に換えることもできるかもしれませんが、プレッシャーに弱い人には大きなストレスになってしまうようです。
まとめ
営業という仕事はビジネスに必要な力を総合的に鍛えることができる反面、精神的なタフさも求められる仕事です。時には顧客のクレーム対応をする必要もあるかもしれませんし、目標達成へのプレッシャーに押しつぶされそうになってしまうこともあるかもしれません。
しかし、営業マンがいなければ売上を立てることができなくなってしまい、ひいては会社を存続することもできなくなってしまいます。そのため、営業は会社の花形部門と言われることもあり、待遇やインセンティブに恵まれている場合も多いでしょう。
向き不向きがハッキリしており、成果を出すことができれば稼いだり自由を得られる反面、数字を出すことができなければ少々難しい立場になってしまうのが営業という仕事の特徴です。