転職

海外へ転職したい!リスクやポイント、おすすめ転職エージェントは?

日本ではここ数十年、少子高齢化などの影響により経済成長が鈍化しており、今後もさらなる“不況”が続くことが予想されています。そのなかで「日本で働いていることに漠然と不安を感じる」「経済成長している国で働きたい」と感じる方も増えているのではないでしょうか?

その場合、順調な経済成長を見せている“海外”への転職を考える方も多いでしょう。しかし海外への転職に対して不安もあるでしょうし、国内の転職活動と比べると“気をつけるべき点”が多いことも事実です。

そこで今回は「海外への転職に関するリスクや成功させるためのポイント、利用するべきおすすめの転職エージェント」について紹介していきます。

もくじ

リスクもある!海外へ転職する際の注意点とは?

「日本で働き続けるのは不安だから海外で仕事をしたい」という方は少なくないでしょう。海外では日本特有の風習から解放されますし、あなたに語学力があればその能力を最大限活かせるでしょう。

しかしその一方で、日本の企業から海外へ転職する際に考えられる“リスク”があるのも事実です。そのリスクを考えずに海外へ転職してしまえば、「こんなはずじゃなかったのに…」と後悔することになりかねません。

ここでは「日本の企業から海外へ転職する際のリスク」を紹介していきます。転職活動を始める前にリスクを把握して、そのうえで今後のキャリアを検討するようにしましょう。

仕事の考え方が違う!それなりの対応力が必要

海外では、仕事に対する日本特有の考え方はほとんど通用しません。終身雇用や年功序列を導入している企業は少なく、人事評価の基準や残業に対する考え方も日本とはまったくと言っていいほど異なります。

これについては人によってメリットにもデメリットにもなりますが、事前に「日本とは考え方がまったく違う」ということは強く意識しておくべきです。中には「日本の働き方にウンザリしたから海外へ転職する」という方もいるでしょう。しかし、その想像を超える“違い”を体感するケースがあるのも事実です。

たとえ日本で大きな成功をした方でも、海外で絶対に成功するとは限りません。日本と海外の違いに対応するためにはそれ相応の対応力が必要となりますので、その“違い”については事前に調査して可能な限りの準備をしておくといいでしょう。

生活が大きく変わる!職場とともに環境への対応を

日本の企業から海外へ転職する際、さまざまな違いに戸惑うことがあるでしょう。その会社における変化と同様に、その国の価値観や生活スタイルに適応することも海外での生活において必要不可欠です。

その国特有の食事やそれぞれの価値観、住む地域における治安の良し悪しなど、日本よりも恵まれている国は少ないと言えるでしょう。ですので「なんとかなるだろう」と楽観視はせずに、その国の生活環境を事前に調査しておくことが必要になります。

転職活動というと、どうしても会社の条件や待遇を優先してしまう方が多いはずです。しかし海外への転職をする場合は、その前に“国特有の文化”についても正しく知ったうえで「環境への適応は問題ないか?」と考えることも大切になります。海外への転職というのは、働き方だけではなく“生き方”についても大きな変化が生じることは覚えておいてください。

日本に帰れない?一度海外へ行くと日本に戻りにくい

日本の企業から海外への転職というのは、多くのメリットがある一方でデメリットが生じる可能性があることは覚えておきましょう。そのデメリットのひとつとして、「転職先が合わなかった場合は日本に戻りにくい」ということが挙げられます。

その理由として、「日本と海外を行き来するのには金銭的・時間的なコストがかかる」「日本と海外の働き方に再度適応する必要がある」ということが挙げられます。特に往復のコストについては、あなたの生活をかなり圧迫してしまうでしょう。

海外の企業で失敗してしまった場合、おそらく日本に帰って転職活動をすることになるはずです。その場合、金銭的・身体的に大きなエネルギーを使うことになるのは間違いありません。そのエネルギーを渋るあまりに転職活動が鈍化し、合わない職場にい続けてしまうケースもあるので注意が必要です。

将来が不安定!現地の企業では“解雇”もあり得る

日本の企業と海外の企業において、もっとも違いが出る点のひとつとして“人事評価制度”が挙げられるでしょう。日本の職場では“終身雇用・年功序列”が当たり前になっていますが、海外でそのような制度はほとんど導入されておらず「会社の貢献度や成果での評価」が一般的です。

もちろん終身雇用の考え方がされないということは、会社に貢献できていない場合に“解雇される”可能性もあるということ。もちろん「明日からもう来なくてもいい」とはなりませんが、「いまから転職する時間をあげるから転職したらどうか」と持ちかけられることも珍しくありません。

ですので、日本のような“安定雇用”を海外で求めることはむずかしいことは覚えておくべきでしょう。せっかく日本から海外へ移ったのに現地で解雇されたとなれば努力が水の泡です。

会社によって日本と変わらない環境であることも

「日本の働き方にウンザリした」という理由で海外への転職を考えている方が注意するべきなのは、「企業によっては日本の企業とあまり変わらない」ということ。いくら海外に拠点を置いているとはいえ、その企業が“日系企業”であれば日本の働き方や考え方を導入しているケースが多いようです。

日系企業とは、海外で活動している日本の企業や資本の一定割合を日本企業が占めている企業のこと。このような企業では、日本特有の人事評価制度や仕事に対する考え方が浸透している場合が多く、社員も日本人が多数在籍している傾向にあります。

ですので、「海外の働き方を体験したい!」という理由で海外への転職を目指している方には、“日系企業”への転職はおすすめできません。あくまで外資系の企業を探して転職を検討するようにしましょう。

海外へ転職する!成功のポイントや考え方とは?

これまで、海外への転職にはある程度のリスクが考えられるとお伝えしました。考えられるリスクを知らないまま海外への転職をすると、転職が成功した後に後悔することになりかねません。

そのリスクを知ったうえで「海外で仕事がしたい」と考える方は、海外への転職をあらためて検討するべきです。万全の準備のもと、海外への転職を実現させましょう。

では、海外への転職を実現するためにはどのような点に気をつければいいのでしょうか? ここでは「海外への転職を成功させる“ポイント”」を紹介していきます。

なぜ海外へ行くのか?志望動機を明確にしておく

どのような状況での転職においても同じことが言えますが、特に海外への転職をする際は「海外の企業へ行く“理由”」を明確にしておきましょう。この志望動機があいまいなままでは選考でも悪い印象を与えますし、何よりあなたの中で企業を選ぶ“基準”がぼんやりしてしまいます。

志望動機というのは、もちろん「日本で働くのが嫌になったから」などの消極的な理由を伝えることはおすすめできません。なぜなら、企業側が求職者に志望動機を聞くのには明確な理由があるからです。その理由とは、求職者が「何ができて、どう会社に貢献してくれるのか?」ということ。となると「日本で働くのが嫌だから」という理由が通用しないのは一目瞭然です。

また、志望動機を明確にしておくことは面接だけではなく企業を選ぶときにも役に立ちます。自身の志望動機というのは、転職活動における“軸”となるでしょう。

自分に合う国を選ぶ!生活環境は国によって異なる

海外への転職をする際のリスクとして、「職場環境だけではなく生活環境もかなり変わる」ということを挙げました。海外への転職を成功させるうえで、転職先の“国”のことを事前に調査しておくことは大切になります。

使用する言語はもちろん、その国の価値観や物価、住むことになる地域の治安や風習など、多くの点で日本とは大きく異なると感じるでしょう。この違いを事前に理解しておけば順応が早くなりますし、自分に合う合わないも判断できるはずです。

海外への転職ということで、どうしても仕事の条件ばかりを見て活動をする方が多いでしょう。しかし一度落ち着いて“働く国”という判断基準も持つことで、転職後スムーズに仕事へ向き合えるようにするべきです。

違いを知る!現地企業と日系企業で大きく異なる

海外への転職を考えている方の中には、「日本とは違う働き方をしたい!」と意気込む方も多いでしょう。このような考えを持つ方々は重々承知でしょうが、やはり日本と海外では働き方が大きく異なります。その点をしっかり理解したうえで転職活動することがおすすめです。

また、ひと言で“海外の企業”と言っても種類はさまざま。私たちが知る「海外らしい働き方」をしている企業もあれば、日本と同じような働き方をしているの企業があるのも事実です。このような日系企業では社員も日本人が多いため、「せっかく海外に来たのに…」と感じてしまうでしょう。

ですので海外への転職を希望する方は、まず日本と海外の働き方を知ったうえで自身が希望する働き方が実現できる企業を目指す必要があります。このことをいい加減にしていると、「なぜ海外に来たんだろう?」と後悔してしまうかもしれません。

初期費用の準備!海外への転職には多くの資金が必要

海外への転職の際は、ある程度の“初期費用”を準備したうえで転職活動をすることをおすすめします。転職活動中はもちろん、転職が決定した後の引っ越し代や生活費、就労ビザの取得にかかる費用など、できる限りの準備をしておく必要があります。

あなたが「退職して海外に移住してから転職活動を始める」と考えている場合は別ですが、もし「日本で働きながら転職活動をする」と考えていれば、より多くの費用がかかるでしょう。ですので、交通費を中心にある程度の出費は覚悟しておくべきです。

もし資金的な準備が万全じゃない場合、あなたの転職活動にも“制限”ができてしまいます。「この企業の選考に行きたいけど予算がない…」「海外への転職についてのセミナーに参加したいけど交通費が…」など、せっかくの転職活動に制限をつけないためにも、できる限りの準備をして海外への転職に臨みましょう。

転職エージェントの利用!求人探しをプロに任せる

あなたが海外へ移住した後に転職活動をする場合は別ですが、海外への転職というのは求人探しや企業への応募をするのにも一苦労です。日本にいながら国をまたいで情報収集および連絡を取る必要があるため、あなたにかかる負担も少ないとは言えません。

そこで海外への転職を希望する方は、“転職エージェント”を利用してみてはいかがでしょうか? 転職エージェントというのは「転職のプロからサポートが無料で受けられるサービス」のこと。求人の紹介や面接対策、応募書類の添削など幅広いサービスが受けられます。

転職エージェントはサービスごとに“得意分野”を持っている場合がほとんどで、中には「海外への転職に強い」「海外に拠点を持っている」というサービスも存在します。もちろん多くの企業とのパイプを持っているため、よりスムーズに海外への転職を実現させる“心強い味方”となってくれるはずです。

海外転職でおすすめの転職エージェント“5社”

すべての転職活動に共通して言えることですが、転職活動において「質の高い情報をどれだけ集められるか」ということは重要になります。また特に海外への転職においては、その重要性はより高まると言っていいでしょう。

質の高い情報を集めるためにも、転職サイトやエージェントを活用するべきです。これらの転職支援サービスでは質の高い求人情報を数多く取り扱っているため、海外への転職において心強い味方となってくれます。

そこでここでは、「海外への転職を目指す方におすすめする転職エージェント」を紹介していきます。あなたに合ったサービスをうまく活用し、望んだ転職を実現させましょう。

『JACリクルートメント』海外にも強い大手サービス

『JACリクルートメント』は大手転職エージェントのひとつで、日系企業から外資系企業まで幅広い求人を紹介しています。ハイキャリア向けの求人が割合としては多いため、「海外へ行ってキャリアアップしたい」と考えている方にはおすすめできる転職エージェントです。

利用している年齢層としては「転職決定者の70%以上が“35歳以上”」となっており、どちらかと言うとミドルクラス層向けのサービスになります。転職エージェントというと「第二新卒向け」「20代の転職に強い」というサービスが多いなか、ミドルクラス層の転職希望者にとっては心強いサービスと言えるでしょう。

また『JACリクルートメント』では転職に関する無料セミナーを定期的に開催しており、中には「外資系企業向けの個別相談会」も。海外で何が求められて何が必要なのかを詳しく知れるため、うまく利用して転職活動へ活かしてみてはいかがでしょうか?

『リクルートエージェント』国内最大手サービス

『リクルートエージェント』は国内最大手の転職エージェント。「転職支援実績No.1」を誇っており、『リクルートエージェント』でしか紹介がされない非公開求人を“10万件以上”持っていることも魅力のひとつです。

国内最大手のサービスということで求人数はもちろんのこと、求人情報やサポートの質も間違いない転職エージェントと言えるでしょう。もちろん海外への転職にも強く、インドやシンガポール、ベトナム、中国などの求人も幅広く掲載されています。

『リクルートエージェント』は、さまざまな希望条件を持つ人を対象とした求人の紹介が受けられるサービスです。「まずは多くの情報が欲しい」と考えている方にとっては、うってつけの転職エージェントと言えるでしょう。

『REERACOEN』東南アジアが中心のエージェント

『REERACOEN』は、東南アジアを中心に海外の転職情報に特化した転職エージェントです。日本で人材総合サービスを手掛ける「ネオキャリアグループ」の海外現地法人であり、ネオキャリアグループが培ったネットワークを駆使したサービスを受けられるでしょう。

『REERACOEN』では“転職支援サービス”として、海外への転職支援経験が豊富なコンサルタントがあなたの転職をサポートします。『REERACOEN』でしか紹介されない非公開求人も多数保有しているため、利用して損はないサービスであるはずです。

また海外の外資系企業に限らず、『REERACOEN』では日系企業との取引実績も豊富。特に“タイ”に関しては「最大級の日系企業案件」を誇るため、多くの経験や知識をもとにしたサポートが受けられるでしょう。

『Spring転職エージェント』世界でもサービスを展開

『Spring転職エージェント』は外資系企業の転職情報に強い転職エージェント。総合人財サービス企業である「Adeccoグループ」が提供しているサービスであるため、世界各国から信頼を得ていると言えます。

『Spring転職エージェント』の特長のひとつとして、「専門分野に精通したコンサルタントからのサポート」が挙げられます。特に「HR&ファイナンス」「セールス&マーケティング」「IT&エンジニアリング」「ライフサイエンス&メディカル」の4つの職種専門部門があるため、この職種に挑戦したいと考えている方にはおすすめです。

コンサルタントが企業の人事担当と直接やり取りをしながらあなたのサポートをするため、より現場に近い情報を得ながら転職活動を進められるでしょう。

『ロバート・ウォルターズ』転職に関するアドバイスが豊富

『ロバート・ウォルターズ』は、日本や海外問わずに“外資系企業”に特化した転職エージェントです。世界28カ国で人材紹介ビジネスを展開しているため、大手外資系転職エージェントのひとつとも言えます。サポートのスピード感も好評なサービスで、「海外への転職を早く決めたい」と考えている方にはオススメのサービスです。

『ロバート・ウォルターズ』には外資系企業への理解が深いコンサルタントが多数在籍しており、英文での履歴書・職務経歴書の書き方や面接での立ち居振る舞い、キャリアプランの高め方など、専門性の高いアドバイスが受けられます。

また公式サイトには「外資系企業の基礎知識」「英文履歴書の書き方」「英語面接で聞かれること」など、海外への転職に役立つ“コラム”も。専門性の高いコンサルタントからサポートを受けつつ、多くの知識を得られるサービスと言えるでしょう。

まとめ

海外への転職というのは「海外の働き方を経験できる」というメリットがあり、日本での働き方に閉塞感を感じている方にとっては魅力的に映るでしょう。ただその一方で、日本から海外への転職には“リスク”があることも覚えておくべきです。

このリスクを知ったうえで、できる限りの対策や準備をして転職活動を進めていきましょう。新しい環境への対応や金銭的な準備、質の高い情報収集などが必要になります。

特に情報収集については、より質の高い情報を集めることが大切です。日本から海外への転職というのはわからないことが多いため、多く情報を集められた人が転職を成功させていると言えます。

質の高い情報を集めるためには、転職エージェントの利用がおすすめです。特に海外への転職支援実績が多いエージェントでは、日本にいるだけでは知れない情報を多数保有しているため、より質の高い情報が得られるでしょう。

あなたに合ったサービスを活用して情報を集めながら、万全の準備をしたうえで“理想の転職”を実現させるようにしてください。

あわせて読みたい!