メンタル

仕事で受ける責任の重さに悩むあなたへ。その責任の本当の意味をお伝えします

仕事をしていてプレッシャーや責任を感じることは、誰もが一度や二度は経験することです。

どのような時に、人はプレッシャーを感じるのでしょう。そして、責任を感じる、という、ある意味では人間の良心の一面としての感情は、どうして発生してしまうのでしょう。

「責任を感じる」という人は、その仕事の中でもそれ相応の立場にいる人でしょう。その立場にいるからこそ、「仕事に万が一の事態が発生したら…」、ということも脳裏をよぎることがあるのでしょう。

相当なプレッシャーがかかりますし、それがストレスと感じることもあるでしょう。

このような、責任を感じるからこそのプレッシャーに打ち勝つには、いったいどうすればいいでしょうか。

このような時に、どうすればいいのか、順を追って考えてみましょう。

もくじ

責任とはどういう時に感じるのか。プレッシャーという圧力がきっかけとなる

仕事をしていてプレッシャーを感じることは、誰もが一度や二度は経験することです。

どのような時に、人はプレッシャーを感じるのでしょう。

  • 思っていた通りに仕事が進んでいない
  • このままでは、当初予定した数をこなすことができない
  • 顧客の担当者が理不尽で怒りっぽく、何を言われるかわからない
  • 部下がまた一人会社に来なくなった
  • 今月の売り上げノルマに相当足りない

これらはほんの一例で、仕事の様々な場面で、人はプレッシャーを感じるわけです。

そして、プレッシャーは、強いストレスを生み出します。平成28年に厚生労働省が、「労働安全衛生調査」を実施し、その結果をまとめています。

それによると、

現在の仕事や職業生活に関することで強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は59.5%(前回平成27年調査55.7%、前々回平成25年調査52.3%)

となっており、調査するごとにその割合は増加しています。

その「強いストレスとなっていると感じる事柄」は何かと言うと、上位3つを挙げると、

「仕事の質・量」が53.8%(前回57.5%)

「仕事の失敗、責任の発生等」38.5%(同33.2%)

「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」30.5%(同36.4%)

のとなっています。

実際の現場では、これらストレスを感じる事柄のいくつかが組み合わさって、様々なプレッシャーを生み出しているのでしょう。

これにはさらに間接的に紐づく要素もあって、「生活費の維持」、「ローン返済」、「上司・部下の目」、「家族・親族からの目」、「友人の目」などといった、いわゆる「世間体」というものもついてきて、プレッシャーはさらに得体のしれないものの追加で大きくのしかかるのです。

これら個人のプレッシャーの積み重ねから、やがて何らかの形で仕事が遂行できないかもしれない、という状態になります。

この時、人は仕事に対する「責任」を意識してしまうのです。

自分の仕事に責任を感じたら、それは正しい反応である

このような状況になっても、責任を感じない人もいます。

それは、その仕事がどのようになっても、自分に「責任」はない、と考えている人です。このような人たちはプレッシャーも感じませんし、仮に責任追及が自分に及ぶようなことになったとしても、その責任を他に委ねようとします。責任を取らない場に逃げようとします。こういう人たちを、一般に「無責任」と呼びます。

立場の違いはあっても、人には任された仕事があるはずです。

この任された仕事は、必ず終えなければなりません。任された以上、達成しなければなりません。

無責任な人は、それを放棄してしまいます。

無責任な人は、プレッシャーを感じることは少ない代わりに、そのような許されないことが平気でできてしまいます。

しかし、一方では多大なプレッシャーを感じながらも、責任を持ってやり遂げようとする人も大勢います。

大きなプレッシャーを全身に受けながらも、仕事を全うしなければ、と思う責任感。

この「責任を持っている」と感じることができることは、とても大切なことです。

責任感は、強く持ちすぎると、時に次のような感情を誘発することがあります。

「不快感」、「劣等感」、「妬み・嫉妬」、「孤独感」、「自己否定」などです。

責任を強く感じるということは、自分がその期待に応えていない、と受け取ります。自己否定の一つです。

期待に応えられない自分は、孤独だと感じるでしょうし、他の人よりも劣っている、とも考えることもあるでしょう。

できる同僚などを見れば、妬みや嫉妬も湧いてくるでしょう。それが劣等感や不快感につながります。

このように、責任を強く持ちすぎることは、ネガティブな感情を連鎖的に持ちやすくなるのです。

それでは、最初にあった「無責任」な人になればいいのか? というとそれは違います。

なんとも歯がゆいことに、責任を感じる人ほどネガティブになりやすく、無責任な人ほど気楽に生きている、まるでアリとキリギリスのような状況を引き起こしがちです。

しかし、責任を強く感じることができる人は、それだけで正しいのです。正しい成長をしているのです。

この身体全体にのしかかる圧力=責任を、しっかりと受け止めて達成できてこそ、人は成長するのです。

仕事は、その成長を促す場だということなのです。

責任感を前向きに変化させるポイントは「救援者」

そこで、責任感からのプレッシャーに打ち勝つには、このネガティブなベクトルを、ポジティブに変えていくことが重要だと考えます。

具体的には、先のネガティブな感情を、すべて逆に捉える、そういう意識の持ち方ができるように訓練することが大切です。

まずは、自分はこの仕事の「救援者」なのだ、という意識から入ります。決して、自分はこの仕事の「犠牲者」だ、とか、「被害者」だ、といった感情にならないようにしましょう。

自分こそが、この仕事を救える人間だ、と「自己肯定」していくのです。

自分こそが「ヒーロー(英雄)」だと、思ったほうがやりやすければ、それでもいいです。要はネガティブな立場ではなく、ポジティブな立場に仮にでも身を置くことが大切なのです。

「救援者」でも、「ヒーロー」でも、「改革者」でも、「変革者」でも、なんでも良くて、仕事を前にけん引できる力をイメージできると良いです。

ここから出発して考えると、「仕事」に対するネガティブな感情は湧きにくく、逆に、今の課題や現実をどのように変えていくか、という前向きな考え方になりやすくなります。

この最初のスタート地点の立ち位置が、「責任」というものの自分の中での取り扱いを変えていきます。

「責任」はあるのは当たり前で、だからこそ、如何により良い仕事として完結できるか、が頭の中を占める割合が大きくなります。

前向きなベクトルに舵を切ることがカギです。

まとめ:「責任」を感じたら、それは自分にしかできない仕事への使命感

なりきって自己に言い聞かせるだけで、プレッシャーから解放されると、「責任」を常に考えることはなくなります。

しかし、「責任」があるからこそ、それを乗り越え、工夫し、人は成長します。

出発点は、「責任感」を感じられるかどうかで、その後の努力が、自らを高めていくのです。

こう言ってしまうと、元の木阿弥かもしれませんが、「責任」を大いに感じる仕事にトライすることが、結果的には自分を高めている、と意識してほしいと思います。

その一連の感覚こそ、「使命感」を持って取り組んでいる証であると言えるのです。

あなたの責任感は、よりよくしたい、という使命感なのです。

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