仕事というのは大半の人にとっては一日のおよそ1/3を占め、人生全体においてもかなりのウェイトを占める存在です。
中には仕事が楽しく、毎日生き生きと働く事ができている人もいるかと思いますが、その反面、仕事が楽しくない、つまらないといった感情で黙々と働いている方も多いのではないでしょうか。
仕事がつまらないと感じてしまう原因には様々なものがあるのではないかと思いますが、できればある程度仕事にやり甲斐を見出し、労働時間内も有意義に過ごしたいと考えるのが自然でしょう。
この記事では、仕事がつまらないと思っていまう理由や原因、そしてその対処方法等を見ていきたいと思います。今現在仕事がつまらない、楽しくないと思っている方にとって何かしらのお役に立てば幸いです。
もくじ
仕事の定義。そして仕事がつまらなくなる原因とは？
まず、仕事というものの定義について考えてみたいと思います。仕事というのは、何かしらの社会的ニーズを満たす事によって対価として報酬が得られるものだと言えるでしょう。具体的には、誰かがお腹を空かせて困っているところに美味しい食事を提供したり、誰かが重たい荷物を運べなくて困っているといったところに代わりに荷物を運んであげる等になるでしょうか。
そのように、本来仕事というのは誰かの役に立つものであり、基本的には誰かから感謝されるという性質を持っています。それを鑑みると、仕事というのはそう悪いことではないように思えますが、では何故つまらない、楽しくないといった感情が生まれてしまうでしょう。
仕事がつまらないのは自分のやりたいことと乖離してるから
確かに、仕事というのは誰かのニーズを満たし、それによって人から感謝されるという一面があります。ですが、人間には大凡自分がやりたいことというものが存在し、それが必ずしも社会に発生しているニーズを満たすものではない場合があります。そのようなケースにおいては、自分が仕事としてやっていることと本当に自分がやりたいことの間に乖離が発生し、仕事がつまらないといった感情が生まれてしまうのではないでしょうか。
マズローの欲求5段階説によると、人間の最終的な欲求は自己実現という形になるそうです。自己実現というのは、自分は何者であるかを知り、自分という人間が持つ個性や能力を社会の中で最大限活かすことであると定義されています。ですが、それが満たされる仕事というのは現時点では僅かなものであり、自己実現とは縁のない人生を歩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そのような場合、本当に自分のやりたい事というものが心の何処かにひっかかり、それと乖離している現在の仕事に対しては情熱を持つことができず、結果として仕事がつまらないといった感情が生まれているのかもしれません。
仕事がつまらないのは自分の持つ能力や適性と合っていないから
また、仕事内容そのものに不満があるといった場合も多いでしょう。人間にはそれぞれ異なった能力や適性がありますので、ある程度それに沿ったレベルの仕事でないと飽きてしまい、つまらないと感じる原因にもなるのかもしれません。上述した通り、人間は自身の持つ個性や適性、能力といったものを適切かつ十分に活用している時に幸福を感じる生き物です。そのため、仕事内容があまりに簡単、あるいはあまりに難しいといった場合はその仕事自体に興味や情熱を抱く事ができないのは順当と言えるでしょう。
また、自分が好きな事と自分が得意な事は同一でない場合もありますので、そういった部分も含め就職先を決める前に自分という人間を一度棚卸しする必要がありそうです。
仕事がつまらないのは人間関係等環境要因が良くないから
そして、仕事内容自体はある程度自分の希望に沿っているものの、人間関係やオフィス環境といった直接的には仕事とは関係ない要因によって仕事がつまらなくなってしまっているという可能性もあります。
本来、社内の人間関係とは会社の業績を向上させるためのものであり、一人で業務を行うよりチームで行った方が労働生産性が上がるため構築されているものです。ですが、人間というのはそれぞれに感情的な好き嫌い、求めているもの、人間性等が異なっていますので、それによる軋轢が生まれている職場も存在するでしょう。そういった複雑な人間関係に巻き込まれてしまい疲弊してしまっているのであれば、仕事がつまらない、やる気が出ないといった精神状態に陥ってしまうのも無理はないのかもしれません。
また、オフィス自体も元々は仕事の能率を上げるために作られたものなのですが、建物が古くなっていたり、空調の効きが悪い、あるいは使っているPCのスペックが低い等といった理由で仕事に影響している場合もあるでしょう。それにより、やはり上記と同様、仕事がつまらない、仕事に行きたくないという苦手意識が生まれる事もあるのではないでしょうか。
仕事がつまらないと感じてしまった場合の解決策は？
仕事がつまらないと思ってしまう原因をいくつか見てきましたが、それでは具体的な対処法を考えてみたいと思います。一昔前は仕事というのは基本的にはつまらないものであり、それでも我慢して耐え忍ぶのが人生という価値観が主流でした。しかし現在では、ブラック労働や過労死等、その弊害が様々なところで現れ始めています。そして、仕事に対して情熱的に取り組み、毎日を生き生きと過ごしている方も多数存在しますので、仕事に対する価値観は現在大きく変わっていっている最中であると言えるでしょう。
仕事に対してどのように向き合うかというのは、自分の人生をどのように生きるかというものに等しいため、対策できるものはしっかりと対処し、なるべく後悔しない日々を過ごしたいものです。
仕事がつまらないのなら、新しい趣味を始めてみよう
仕事がつまらないといった場合においての対処法として挙げられるのは、まず趣味を持つということです。趣味というのは大してお金にならないどころかむしろお金を使うことの方が多いため、経済合理性は全くといっていいほどに皆無ですが、人生において何かしらの楽しみを持つというのは、時には経済性以上に価値があるといえます。
そもそも、人間は何のために生きているのでしょうか？それはやはり幸福になるためです。そして、趣味が豊富な人生とそうでない人生を比較すると、やはり趣味の多い人生の方が幸福であるように見受けられます。人間の何かが好きという力は、時には思いがけないパワーを発揮しますので、趣味を楽しむために仕事を頑張る、そのような考え方になる可能性も十分にあるでしょう。そして、趣味で英気を養った分、仕事に情熱を注ぐことができるようになるかもしれません。
仕事がつまらないのなら、視野を広げるために様々な分野の人と会ってみよう
そして二つ目の対処法としては、様々な分野の人と積極的に会ってみるということが挙げられます。普段の生活が仕事中心になり、人間関係も仕事に関するものがメインになってしまうと、どうしても物の見方が閉塞的になり、価値観も固定化されてしまう恐れがあります。
世の中というのは自分が知っている世界よりも知らない世界の方がはるかに広く、自分の知っている人間より知らない人間の方がはるかに多いものです。今まで出会うことのなかったような分野の人と知り合い、様々な話をすることで自分の仕事に対する感覚や悩み、展望といったものを異なった視点から見ることができるかもしれません。
また、異なった価値観からのアドバイスというのは時に的を得ており、ずっと悩んでいたことが腑に落ちたり、あるいは新しい価値観が自分の中に生まれることもあるでしょう。
仕事がつまらないのなら、ビジネスというものを知るために副業を始めてみよう
会社によっては副業が禁止されているところもありますので、万人にお薦めできる方法ではありませんが、許されるのであれば一度副業をしてみても良いかもしれません。会社で仕事をしていると、自分の行っている業務が一体何の役に立って、何の意味があるのかが分からなくなってしまうことがあります。会社というのは従業員一人一人の業務を細分化し、スペシャリストを養成することによって効率化している部分がありますが、時にはそれが従業員の視野を狭くしてしまっていることも考えられます。
副業を始め、自分でビジネスを構築することによって、お金を稼ぐという経験をダイレクトに積むことができます。社内では細分化された中の1つの業務しか携わることができなくとも、自分のビジネスであれば必然的に一から十までを自分で手がけることになり、資金の流れからビジネス戦略、そして時には従業員の扱い方までをある程度学ぶことができるでしょう。
そして、それにより自分の会社の立ち位置や業績、そして自分の行っている業務が自社にとってどういう意味を持つのかがはっきりと分かるようになるかもしれません。
環境要因が原因になっているなら、仕事を変えるのもあり
人間関係やオフィス環境等、環境要因が仕事の妨げになっているのであれば、まずは会社と交渉してみても良いでしょう。基本的には会社というのは従業員に良い成績をあげてほしいものですので、その辺りに対する明確な根拠があれば対応してくれる可能性があります。
そして、交渉がうまくいかなかった場合、そして自分がもう耐えきれないといった場合には転職を検討するのもありかもしれません。環境要因という問題は、早い話環境さえ変えてしまったら瞬時に片付く問題ですので、転職をすることによって大幅な解決が期待できます。
ただ、転職する前に今回発生した問題点をしっかりと分析し、次はそういった問題が起こり得ない環境を見極めることを心がけましょう。
仕事がつまらないと思う時は視野を広げてみよう
仕事がつまらないと感じる理由やその対処法をいくつか見てきました。仕事がつまらないというのはその仕事に対する自分の視点が固定化されていることが原因である場合も多く、異なった視点やより広い視点から見ることによって解決できる部分もあるのではないでしょうか。新しい趣味を持ったり、様々な人と会ったり、副業を始めたりすることは、自分の中に今までとは異なる視野を育てることに繋がります。そして、育まれた新しい視点から既存の物事を見ることで、今まで気づかなかった新しい発見があり、もしかしたらその評価が変化するかもしれません。
今までと変わらない生活をしたままで新しい視点を持てといってもそれは難しいので、自分から新しい世界に飛び込む必要があります。臆することなく広い世界に触れ、自分をどんどんアップデートしていくことは、年齢や時代を問わず生きるためには不可欠なことであるといえるでしょう。
