業種や職種にも寄りますが、多くの会社で毎日のように行われている会議は、多くの人が有意義な時間を過ごせずにいるのではないでしょうか。
そこで、ここでは時間の無駄にならない会議にするための3つの方法について紹介します。
もくじ
もうやめたい!時間の無駄だと感じる会議あるある
この会議、やってる意味ある?とついつい言ってしまいたくなるような無駄な会議。あなたもこんなことで悩んでいませんか?
無言の時間が流れる…誰も発言しないなら会議の意味はない
目的が明確ではない定例会議などで起こりがちなのが、「延々と続く無言の時間」ですよね。
参加している社員には、会議以外の仕事が山ほどあるのに「会議に参加することで既に目標を達成している」かのように、ただ座ってスーツの生地がこすれる、ため息や咳払いを聞く時間になっていませんか?
一度このような無言の時間が流れてしまうと、口火を切るのがプレッシャーになってしまい、無言の時間が定着してしまいがちです。
でも、誰も発言しない会議は、本当に時間の無駄になってしまい、会議で割いた時間分残業が確定してしまう社員もいて、本末転倒です。
時間をかけて決まった結論が最後の鶴の一声でどんでん返し
会議は、参加者メンバーの力関係に如実にあらわれるものです。発言する人は固定されていて、聞き役になる人も固定されていて…というように、固定化された役割で進行する会議は、あまりよいアイディアやゴールにはたどり着きにくいものです。
その中でも厄介なのが、最もパワーを持つ人物です。多くの場合、それは役職に準ずるもので、偉い人が発言すると、それまで社員が一生懸命出してきた意見が覆されてしまい、その瞬間に「この会議、時間の無駄だったな…」と落胆してしまいます。
権力者の意見が強いのは、リーダーシップの側面からみればいいこともあるでしょう。でも、それまでの社員の努力は水の泡になるわけですから、他の社員はそれ以降の会議でどれだけいいアイディアを思いついても、「どうせまた覆されるし…」と引っ込めてしまうかもしれません。
役割が不明確で参加者全員がメモをとっている
上のケースとは逆に、参加者メンバーが特に目的意識もなく会議に参加している場合、役割が不透明なまま”なんとなく”会議を始めて”なんとなく”会議が終わりがちです。
司会は決まっているものの、議事録作成担当、振り返り担当など、その他の役割が不明瞭なので、複数の社員が同じ役割をこなしていることもあります。
後から複数の社員が作成した議事録が提出されて混乱したり、反対に振り返り担当がいないので、会議の良し悪しを全員が見えないままに会議が終わってしまったりと、時間の無駄になってしまうのです。
時間を無駄にしない!会議を効率的に進めるための3つの方法
貴重な時間を割いて参加している会議なのだから、時間を無駄にしない会議がしたい!と思いませんか?会議を効率的に進めるためには、以下のようなことに気を付けましょう。
とにかく時間を意識する!全員が見える位置に時計を置く
最近では残業を禁止する企業も増えてきたのに、結果は出せ!と言われる会社員は、1分1秒を争って効率的に作業を進める必要性が出てきました。
つまり、会社員にとって時間は宝…文字通り、「時は金なり」なのです。その「時」を「見える化」して、全員が時間を意識すれば、会議も時間の無駄にならずに効率的に行うことができるでしょう。
実際には、会議室に大きな時計を設置する方法があります。もっと効果的にするためには、全員が見える位置に「会議残り時間」と表記した上で、30分、60分などの会議の目標時間からカウントダウンしていくデジタル時計を設置することです。
全員が、「あと〇分しかない!」という焦りから、発言をせずにはいられなくなるでしょう。その発言の中から、会議のゴールとなるような発言が生まれれば、非常に効率的な会議になります。
誰が何をするのか、会議中の役割を明確にする!
効率を意識するなら、会議中の役割は非常に大切です。会議の中で必要なのはリーダー(司会)、書記(議事録作成)、振り返り(会議の中で決定したことを精査する・オブザーバー)、雑務(会議を効率的に進行するために必要な雑務)などです。
この役割を会議が始まる前に振って、本人にきちんと意識させることも大切です。これで「議事録を複数名の社員がとっていて発言が少なくなった」というような事態を防ぐこともできます。
ただし、ここで気を付けたいのはリーダーの役割を強調しすぎると、上記のように「リーダーの鶴の一声」で会議のゴールが覆ることです。
役職に気を遣うあまり、本当は自分の意見の方がいい!と思うことも飲みこんでしまう社員がいます。そのようなことを恐れて、あえてリーダーをつくらずにフラットな関係で会議を行う企業もあります。
備えあれば憂いなし!会議前の準備を全員が徹底する
会議が始まれば、自動的に発言が生まれて、自動的に結論がでるだろうという過信がある人が参加者の中にいると、それだけで会議が時間の無駄で終わる可能性があります。
会議を設定時間の通りに終わらせるためには、「会議のための準備」が必要です。勉強でいえば、通常授業の理解度を深めるために「予習」してくるようなものです。
会議への意識・心構えが低いがために、何の準備もせずに参加する人が多いのですが、準備さえしてくれば会議の効率はかなりアップするでしょう。
たとえば議題が決まっているなら、それに対する提案を何本か用意しておくだけで、無言の時間をなくすことができます。できればそのような準備を参加者全員が事前に行い、データ化して共有することで、「たくさんある提案の中から選ぶ」という主題に1本化することができます。
意外な会議方法も!有名企業の会議をお手本にすることも一つの手
これまでどこの会社でも行われてきたような会議方法では、時間の無駄だと感じる人は減らないでしょう。そこで、実際に有名企業が行っていて、成果を出している会議方法を参考にしてみてはいかがでしょうか。
たとえば日産自動車では、会議に必須だと思われている議事録を、あえて作成しないという方法を採っています。議事録を作成しないかわりに、模造紙に社員が自分の提案を付箋に書いて貼りつけていくのです。その模造紙をカメラで撮影すれば、それが議事録の代わりになるという仕組みです。
意見が「見える化」されていて、時間も無駄にならない会議方法です。
また、近年の必須ツールPowerPointを使わないという会議方法を採っているのがAmazon、Facebook、トヨタ自動車などです。有名企業が会議で禁止しているのは「社内プレゼン」です。
プレゼン資料を作成した経験のある人は納得できると思いますが、あの資料を作成して、見栄えのするアニメーションを施すことに、ものすごく時間を費やしてしまいますよね。
上記企業ではそれが時間の無駄であり、むしろ人対人の説明力を重視しています。そのため会議ではプレゼン資料を作成しなくて済むので、準備段階から時間の無駄をなくしているのです。
まとめ
会議を時間の無駄だと感じている人は、会議方法を見直す必要があります。おそらく、同じ社内であれば、あなたと同じように感じている人は少なくないでしょう。
それなら、まずは会議方法を見直す提案をしてみてはいかがでしょうか。企業の体質によっては新しい方法が嫌われることも考えられますが、企業のことを思えば、また会議に参加する社員のことを思えば、時間の無駄をなくすことは重要です。
ここで紹介してきた3つの方法に加えて、有名企業でも実施されている一風変わった会議方法を取り入れる柔軟性が、会議の時間の無駄をなくすでしょう。