気温の低い季節は転職活動でもコートが必要になりますね。面接の時にどんなコートを身に着けてどのように取り扱えば、失敗せずに面接官に好印象を与えることができるのでしょうか。
面接を受ける際のコートの選び方と取り扱い方について、覚えておくポイントは5つだけ。難しく考える必要はありません。コートの取り扱い方をきちんと身につけることは、面接で清潔な印象を与えるだけでなくビジネスマナーとして仕事の様々な場面でも役に立ちます。ぜひとも習慣化しましょう。
もくじ
面接にふさわしいコートの色とデザインを選ぼう
面接はスーツで受けるのが基本なので、コートもスーツに合ったものを選べば自然と面接に向いたものになります。トレンチコートはスーツには定番なのでお勧めですし、ダッフルコートやピーコート、チェスターコートもスーツに合う形です。色は黒、紺、グレーといった落ち着いた色味がお勧めで、女性ならベージュもよいでしょう。
逆に面接に向かないコートもあります。ナイロンなど光沢のある素材のものやダウンジャケットはカジュアルな印象を与えてしまうので避けましょう。ジャンパーやフード付きのコート、ファー素材も面接には不向きです。ブランドを強く主張するようなデザインや柄物、原色のコートも清潔感よりも華美さを感じてしまうので選ばないようにしましょう。
コートを脱ぐのは面接する建物に入る前
面接にふさわしいコートの色や種類などをお話ししましたが、コートは面接を受ける建物に入る前に脱ぎます。決してコートを着たまま面接をする建物に入ってはいけません。建物の前の通行の邪魔にならない場所で脱いでたたみ、コートを腕にかけて建物に入りましょう。手袋やマフラーをしている場合はカバンの中に入れておきます。
大雨や大雪でどうしても濡れてしまう時は、建物の屋根を借りて手早く脱ぎましょう。ロビーを濡らさないように、できるだけコートにかかった雨や雪は外で払っておくこともポイントです。
屋外でコートを脱ぐのは昔からの日本式のマナーで、「コートについた外の汚れを持ち込まない」「体が冷えて室内が寒いなどと気を使わせないように」という相手への気遣いが習慣化したものです。
知っておきたいスマートなコートのたたみ方
コートにはたたみ方があり、まずはコートを裏返して表地と袖を内側に入れ込みます。腕にかける時はそのまま二つ折りにして持ち運び、面接室に入ってコートを置いたり預けたりする時はさらにコンパクトに折りたたみます。なぜ裏返すのかというと、コートの汚れや雨の水滴が屋内に落ちないように配慮するためです。なので袖まですべて裏返す必要はありません。
脱いだコートを襟元をつかんで腕にかけるだけではコートを置いたときにぐしゃぐしゃになってしまい、非常に見た目が悪くなってしまいます。あとでコートを持って面接室に入ったときにも困ったことになるので、コートのたたみ方はしっかり覚えて面接前に練習しておきましょう。丈の長さによって三つ折りまたは四つ折りになるので、その確認もできます。
面接中のコートの置き場所はカバンの上
面接室への入室を促されたら、コートは腕にかけたまま入室しましょう。そして椅子に座った時に横に置いたカバンの上に畳んで乗せます。この時に手間どってしまうと面接官に手際の悪い印象を与えてしまうので気をつけましょう。
コートの丈によって折る回数が変わりますが、基本は4つ折りがカバンの上に置きやすいサイズに畳めます。カバンの上がどうしても安定しないようなら3つ折りにしてカバンにかけるようにしましょう。この時注意するのは畳んだコートの形が崩れたり床にコートがつかないようにすることです。
くれぐれも椅子の背もたれにはコートをかけないでください。椅子は面接先の所有物なのでたとえ座るように促されても自分のコートをかける場所ではありません。また、膝にコートを乗せるのはマナーとして間違いではありませんが、お辞儀をする時など邪魔になるので避けるようにしましょう。
受付でコートを預けたり面接官の指示があることも
会社によっては受付でコートを預かってもらったり、クロークや荷物置き場などコートを置く場所へ案内してもらうことがあります。その際は「ありがとうございます」とお礼を言って指示に従いましょう。受付で手渡す時もコートのたたみ方は同じです。ハンガーを使用する場合は裏返しではなく表に戻してハンガーにかけます。
また、面接室へ入室してから面接官にコートを置く場所の指示をうけることがあります。この時も同様にコートは指示された場所でカバンの上に折りたたんで乗せましょう。
面接先の指示に従うのがなによりマナーの基本ですが、指示がない限りは面接先のものを勝手に使ってはいけません。たとえ面接室にコート掛けがあっても勝手に使用しないよう注意しましょう。
まとめ
面接に着ていくコートはトレンチコートなどリクルートスーツに合ったものを選びましょう。色は黒、紺、灰色がお勧めで柄物や原色は華美になるのでNGです。カジュアルなものも避けましょう。
コートは面接を受ける建物に入る前で脱ぐのがマナーです。外の埃を建物内に持ち込まないよう、裏返して畳んでから腕にかけて持ち運びます。面接室に入ったらコートは自分の椅子の横に置いたカバンの上に3つ折りか4つ折りにして乗せておきます。
ただし受付でコートを預かってもらったり、指定の荷物置き場を案内されることもあります。その時はお礼を言って指示に従いますが、わかりやすい場所にコート掛けが置いてあっても、指示がないのなら使ってはいけません。
コートの取り扱いマナーは面接以外のビジネスの場面でも役立つことなのでしっかりと身につけておきましょう。