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転職活動中の給与交渉の最適な方法とタイミングを徹底解説

転職をしようか悩んでいる人の中には、現在の勤務先の給与が思うようにいかず、「もっともらえたら…」「もう何年も給与明細が変わってない…」というように、年収アップを望んでいる人は多いでしょう。しかし、ただでさえ緊張し、ただでさえ採用してもらえるのかわからない転職活動中に、転職先の年収交渉を行えるかどうかはわからず、下手をすると年収が下がるということもありえます。

せっかく転職して、満足のいかない年収で働くことがないように、転職活動において給与交渉を行うことは大切です。そこで今回は、転職活動中の給与交渉を「いつ」「どのように」行うのがベストなのかについて紹介します。

給与アップを目指して転職する人は多い

前の会社を辞めた理由を調査した厚生労働省のデータによると、退職者全体に対して「給与・報酬が少なかったから」と回答したのはなんと40.7%と、最も多い回答数を示しています。

残業が多かったり、人間関係でのトラブルも多い企業において、もっとも多くの人が給与の少なさを退職理由にして、企業を去っているのです。

つまり、多くの人はこの前の会社での不満である「給与の少なさ」を解消し、少しでもよい給与条件で働けるように転職活動を行っていることになります。しかし、いくら就職・転職者が売り手市場だとはいえ、文字通り”売れていく”のは、どこからもニーズのある人材であり、いまだ転職活動に苦労している人は多いのです。

そのような予断を許さない状況の中で、給与交渉を行いたいと考えていても、実際に交渉に入ると企業にイヤがられるのでは、おこがましいと思われるのでは…と、面と向かって給与交渉をしにくい人は少なくありません。

転職希望者の給与交渉、企業側にはどう映る?

給与交渉をして、転職前に給与額を明確にしておきたい人や、転職前に労働条件の一部として確認しておきたいのは転職者側からすれば当たり前のことです。しかし、給与交渉という行為は、「私という従業員に対して、いくらのコストをかけられますか?」と訊いているようなものであり、もしも希望額を下回る結果になれば、自分自身を否定されたような気分になるものです。

では、企業側からは給与交渉はどのようなものとして映るのでしょうか。これは、中途採用に慣れているかどうか、そして企業の規模にも関係してきますが、多くの企業では「給与交渉を転職者が行うのは当たり前」だと感じています。

企業側から求人票を出している場合でも、給与は「20万円~30万円」というようにある程度の幅をもって表示されています。このレンジのうち、自分がどこに位置するのかを確かめることも給与交渉に含まれます。

さらに、求人票を一般公開せずに非公開にしている場合は特に、給与交渉をしないまま転職することによって、転職者が持つリスクの高さもわかっているのです。

そのため、非公開求人のほうが転職者から給与交渉をして当たり前だと感じているのです。このような企業が多いのですから、「転職者から給与交渉をしてネガティブな評価をされるのでは…」と悪い方向に考えなくてもよいのです。

給与交渉はどのタイミングで行えばよいのか?

給与交渉を行うことは企業側も当然に思っていることはわかりましたが、そうかといって、転職者の思うがままに、いつでもしていいというものでもありません。給与交渉のタイミングを誤ってしまうと、本来もらえるはずの給与額よりも減額になることもあります。そこでここでは、給与交渉の最適なタイミングについて紹介します。

給与交渉は入社前がおすすめ!入社後では後悔することも

転職者が給与交渉をするなら、入社後ではなく入社前をおすすめします。入社後に給与交渉を行うと、複数の年収ダウンにつながる事態を招きかねないからです。

たとえば、入社した後に給与交渉を行うと、内定承諾書にサインをした後に給与交渉をするということですから、企業側からすれば「一度はいいと言ったものを覆した非常識な人」ととらえられてしまいます。

もしも給与交渉を言い出すタイミングを逃した結果として、入社後に給与交渉を行ったとしたら、それはそれで「給与という転職において重要な事項を先延ばしにする人」という印象を与えてしまいます。

これらのことから、給与交渉はやはり入社後よりも入社前に行うことがベストです。入社前なら、給与交渉をして満足のいく結果にならなければ、転職先を再度検討すればよいのです。

入社前の給与交渉なら、企業側も交渉の結果の金額で人件費についてあらかじめ検討できるため、転職者にとっても、採用する企業側にとっても、入社前が給与交渉のベストタイミングなのです。

給与交渉は転職面接のタイミングで行うのがよい

給与交渉は入社前に行うほうがよいことがわかりましたが、入社前は企業側とのコンタクトが取りにくく、入社前の中でもどのタイミングで給与交渉を行うべきか悩みますよね。

給与交渉の性質から、本来ならメールや電話よりも、直接顔を合わせて行うことが望ましいでしょう。そうなると、入社前に企業側に給与についての話ができるのは、転職面接のタイミングということになります。

転職経験がなく、初めて転職活動を行うという人の中には、採用するかどうかも決まっていない段階で給与の話を出せば、非常識だと思われる…と考えている人もいるでしょう。

でも、企業側からすれば、給与の条件を含めて、その人を採用するかどうかを決めているのです。しかも、採用担当者と直接顔を合わせて話せる数少ない機会です。

面接の最後など、転職者が自分のアピールを十分にできたタイミングで、「最後に、そちらから何か質問はありますか?」などの逆質問の時間があったら、ここが給与交渉の絶好のチャンスです。

「はい、給与についてですが…」と、逆質問の時間に、入社後の自分の給与について”質問する”というスタンスで交渉を始めると、かなり自然に給与交渉に持ち込むことができます。

給与交渉は誰が行う?自分か、第三者か?

転職者の性格によっては、「給与交渉を自分から切り出すにはちょっと自信がない…」という人も多いでしょう。そもそも、給与という大切な転職の条件について、転職経験の少ない人が自分で行うことについて不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。では、自分で給与交渉を行わないとしたら、自分以外のだれに給与交渉を依頼すればよいのかについても紹介します。

コミュニケーション力と交渉力がある人は自分で

給与交渉は、自分の要求を、相手の様子をみながらできるだけ近い、もしくは希望の額を上回ることを目的に行うものです。そのため、営業職で成績のよい人は得意な人が多いものです。

具体的な性格特徴としては、コミュニケーション力が高く、交渉力も同時にあると望ましいでしょう。面接も基本的にはコミュニケーションです。そのため、面接中に行うのが望ましい給与交渉において、いかに短時間で相手の懐に入るかも重要です。

これができるコミュニケーション力が高く、交渉力も高い人は、自分の希望額で給与交渉を行うことができるでしょう。また、仕事上複数の部署との連絡調整を行ってきたようなポジションの人も、交渉する力が高いため、給与交渉を自分で行っても、望ましい結果を得られるでしょう。

どちらも自信のない人は転職エージェントに頼む

コミュニケーション力にも、交渉力にも自信がない…そもそも人に何かを切り出すのが苦手…という人は、無理に自分で給与交渉を行ってはいけません。自分で交渉に向いてないとわかっているのに自分で給与交渉を行ってしまえば、よい結果は望めないからです。

無理に給与交渉を行うよりも給与交渉のプロに依頼することをおすすめします。給与交渉のプロといえば、無料で転職支援サービスを提供している転職エージェントです。転職エージェントに所属しているキャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーに依頼することで、企業の採用担当などの内部社員と連絡をとり、大切な給与交渉を代行してくれます。

転職エージェントに給与交渉を依頼すること自体は無料ですし、何よりもキャリアアドバイザーたちはプロですから、あなたの希望額をできるだけ通すように尽力してくれます。すでに関係性のできている転職エージェント側との給与交渉と、まったく会ったこともない転職者と比べれば、すでに関係性のできているエージェントが交渉したほうが、希望の年収額が通りやすいのです。

転職エージェントが行う給与交渉の実態

転職エージェントが代行する給与交渉は、人事部とのつながりがあるため、どの年代の年収がどれくらいかといった情報も把握しています。

そのため、突然無理な給与額を提示することもなく、より現実的なラインでの交渉が可能です。

転職エージェントを利用するのは無料ですが、エージェント側は採用が決まれば成功報酬を企業側から受け取ることになっています。

その成功報酬がエージェントの資金源となっているため、この給与交渉にも慎重かつ意欲的に対応してくれるのです。

給与交渉で思い通りの年収を確保するための注意点

転職の成功を左右する給与交渉では、自分が「これくらいは欲しい」という基準が満たされるかどうかが非常に重要です。

転職で失敗した人の中には、給与交渉で思うように交渉が進まず、希望年収を下回る条件で泣く泣く働いている人もいます。

思い通りの金額で交渉を成功させるためには、いくつかの注意点あるのです。

希望額をあらかじめ自分で決めておく

給与交渉で自分の希望する給与額を通すためには、具体的に年収でいくら、月収でいくら…というように、希望の金額を決めておくことがとても大切です。

給与交渉の話が始まれば、企業側からはほとんどの場合において「希望額はどれくらいですか?」というように、応募者側の希望をまずきいてきます。

それに対して企業側が「それならOK」「その金額では、難しいです」などの返答を返し、折衷案を出すか、もしくはどちらかが折れて採用を見送られるかのどちらかです。

給与の希望額の根拠となる実績を見せられることが大切

上記で提示した希望年収額は、「どうしてその金額になるのか」という根拠とセットになってはじめて説得力を持ちます。

たとえば、前職で営業職をしていた人が、1か月で5件がノルマの契約を、10本とっていたという実績があれば、応募先の企業の同年代社員よりも高い年収で交渉を成功させるための強みになります。

逆に何の根拠もないのに高めの金額を提示してしまえば、企業側としてもその金額を出す意味がわからず、よい返事は出せないのです。

採用されたら、企業側にこんなメリットがある、だからこれくらいの金額で雇用してほしい、という情報源を提供することで、給与交渉は成功しやすくなります。

「ドア・イン・ザ・フェイス」テクニックを使ってみる

心理学の中でも「説得するための技法」があり、その中にドア・イン・ザ・フェイステクニックというものがあります。

これは、まず大きな要求をして、相手に断らせてから本来の要求を行うことで、相手に「1度断ったし…」と罪悪感を持たせることにより、その次に提示する本来の要求を断りにくくするという働きがあります。

給与交渉では、本来提示する予定の金額よりも多い金額を提示し、最初企業側に難色を示させた後で本来の金額を提示します。一度断らせることによってそれ以下の金額は飲まれやすくなります。

しかし、自分に高額な給与を提示できるだけの条件が整っていなければ、一度目に断られた時点で交渉決裂に終わる可能性があるもろ刃の剣でもあります。

「フット・イン・ザ・ドア」テクニックも勉強しておこう

同じく説得するための技法として、フット・イン・ザ・ドアテクニックもあります。これは、まず小さな要求をして、相手からOKを得たのち、徐々に要求を大きくしていくという方法です。

人間は、一度YESと答えたら、その人の要求に応えやすくなるという性質があり、これを利用した説得の技法となっています。

給与交渉では、低めの金額を提示しておいて、企業側から「それでいいの?」と問われることを待つことになります。その際は、「実は前職でこれくらいの実績があるため、本当はこのくらいの金額を希望しています」というように、交渉を進めていくのです。

しかし、こちらも最初に提示した低い金額で話がまとまってしまうという可能性もあるため、その後必ず自分から押していける!という人にはおすすめの技法です。

転職エージェントに給与交渉を依頼するメリット

転職エージェントに給与交渉を依頼すれば、上記のような技法を駆使しなくとも、給与交渉は成功するでしょう。

なぜなら、直接企業側と顔を合わせなくてもよいため、本音の希望額を通しやすいというメリットがあるからです。顔を見なければ、企業側への遠慮もとれて、日本人特有の謙遜から低賃金で働くことを免れることができます。

さらにプロのキャリアコンサルタントが交渉するため、給与交渉をエージェントに代行してもらったほうが、希望金額で通りやすくなるのです。

まとめ

給与交渉は非常にデリケートな問題のため、個人で交渉を行う場合はそれ相応の交渉力、コミュニケーション能力が求められます。

自分自身でやるのはちょっと自信がない…面接中に言い出す勇気がない…という場合は、転職エージェントに給与交渉を代行してもらいましょう。

自分自身で行うよりも、プロのキャリアコンサルタントが交渉を行うことによって、交渉が成功しやすくなります。

直接企業側と顔を合わせずに済むので、遠慮なく自分の希望額を提示できるのも魅力的です。

転職エージェントに給与交渉の代行を依頼すること自体は無料ですが、交渉を成功させるために、妥当な給与の金額について、事前にエージェントの担当者と相談しておきましょう。

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