何かを新たに創り出す力である創造力を豊かにできたらと考えたことはありますか?
芸術家などのようにクリエイティブな仕事をしていなくとも、新しい発想を生み出すことは、日常生活ではもちろん、仕事をする上でも重要で役立つ力です。一から生み出すことはもちろんですが、今あるものに新たな価値を与えることも創造力と言えるでしょう。
今ある創造力をもっと豊かにするために、今から始められることがあります。創造力が乏しいからと諦めてしまう前に、できることから一つずつ始めてみましょう。
もくじ
創造力を鍛えるために、どんなことを始めたら良い?
創造力とはいえ、何かを創り出すためには、まず頭の中にイメージすることから始まります。創造力とはイメージの先、つまり想像力の先にあるといえます。頭の中でイメージしたものの形を明確にし、現実のものとしてしっかりとした形にしていくことこそが創造力と言えるのではないでしょうか。
ではこの創造力を鍛えるためには、どんなことを始めたらいいでしょう。
自分が知らないことをいろいろ知る
イメージは自分の中の体験や知識の組み合わせから生み出されてきます。今のあなたが知らないことをいろいろ知っていくことで、イメージの幅が広がっていくことでしょう。
あなたが何か興味を持っていることがあったら、ぜひ体験したり、詳しく調べてみたりしてください。新しい何かがあなたの中に増えるたび、あなたの創造力は少しずつ、けれど確実に豊かになっていきます。
今、あなたの中や周囲にあるものだけで満足せず、新しいものに手を伸ばし続けてみてください。知らないことはどんなに頑張ってみたとしても、イメージすることはできません。興味と好奇心を常に持ち続けて、多くの物事に積極的に触れて「知る」ことを楽しんでみてください。
普段通り過ぎるだけの周りを観察する
できるだけいろいろなものを観察してみましょう。例えば毎日通る職場までの行き帰り、変化がないと感じるかもしれませんが本当にそうでしょうか?
たとえ毎日通る道でもちょっと意識を変えるだけで新しい発見をすることができるはず。季節によってフラワーショップに並ぶ花は異なりますし、空を流れる雲の形にも同じものはありません。夏の短い影が、秋に近づくにつれ徐々に伸びていくような、そんな小さな変化を間違い探しのように観察して見つけましょう。
ただ黙々と歩いていた道や、バスや電車に揺られる時間、もちろん仕事中でも、あなたが思い出した時にいつでもどこでも構いません。些細なことでもそれは情報としてあなたに蓄積され、その中の何かがきっかけとなり、イメージが浮かぶという可能性につながります。
リラックスして体と心の力を抜く
忙しい日々を過ごしていると、どうしてもストレスを貯めがちです。それでは緊張状態がずっと継続しているようなものです。ずっと仕事のことや生活のことなど、あれこれと思い悩んでいるよりは、体も心もリラックスした状態でいるときの方が新しい発想が生まれやすいと言えます。
たまには力を抜いて何も考えない時間を意識して作ってみましょう。体を動かしてみるのもいいでしょう。散歩や得意な運動をして汗をかくのもおすすめです。オンとオフの切り替えをしっかり作り、脳をゆっくりと休められるよう心がけてください。
全身の力の抜けたリラックス状態のときにこそ、あなたの中に蓄積されている情報から新しいイメージが湧き上がるタイミングとなるはずです。
他の人のいろいろ部分を真似してみる
仕事でもプライベートでもいわゆる「自分流」にこだわる方は多いかと思います。ですが、時には他の人のやり方を真似して取り入れてみましょう。自分が知らなかった良い方法に出会えるかもしれません。逆に手間と感じることもあるかもしれませんが、そういうものに出会ったときこそ、新しい方法を思いつくことがあるものです。
とりあえず真似てみて、いいところは取り入れ、そうでないところは自分なりのやり方に変えてみましょう。その繰り返しは、あなたの中に柔軟な発想を与え、さまざまなイメージに繋がっていくでしょう。オリジナルに拘ることは必要ありません。さまざまな方法や知識の蓄積と研鑽が、いずれはあなたの創造力として芽吹くことになるはずです。
一つの物事に思考を集中しすぎない
集中力があるのは、とても良いことです。ですが創造力を豊かにしたいと考えるなら、なるべく複数のことを同時に進行させる方がいいでしょう。集中しすぎを防ぎ、ある程度、意識を分散させるためです。一つの物事に集中しすぎると、その事以外を考えることができなくなり、思考が狭まってしまいます。そうすると新たな発想を生み出すことは難しくなり、別のイメージを思い描くことはできなくなる可能性があります。
できればなるべく一点に集中せず、マルチタスクで作業するようにしてみましょう。意識を切り替えつつ作業をするよう心がけてください。そうすれば思考が行き詰まることなく、気分転換にもなります。少しずつ思考を切り替えることに慣れていきましょう。
ときどきで思いついたことをメモする
何かの作業をしているときに、別の作業に関することを思いついたりすることがあります。そんなときはちょっとだけ手を止めて、忘れないように紙やスマホなどでメモをとる習慣を作ってください。
ふっと思いついたことを後で思い出そうとすると、意外と思い出せないものです。せっかく思いついたものも、忘れてしまってはせっかくの思いつきも、創造の役に立てることができません。また、気になったことなどもちょこちょことメモをとるのもおすすめです。あとで見返したりしてみると、そこから何かを思いついたりすることもあるかもしれません。
どんなことでも情報として蓄積しましょう。それらはイメージやアイディアを思いつくきっかけになる可能性があります。
自分の普段の行動と変わったことをする
普段はしない行動をあえてしてみましょう。新しい行動は刺激となり、アイディアが生まれるきっかけになったりすることがあります。また変化がないということは、何かを創り出す必要がないため、創造力は鍛えられません。
新しい行動から課題となる部分や改善していく部分が見つかることもあるでしょう。そうして初めて、あれこれと想像することができ、新たな創造へと続いていきます。停滞は創造を止めてしまいます。同じ行動の繰り返しでは創造力を発揮することができなくなってしまいます。
毎日のように新しい流行が生まれ、さまざまな情報があふれる現代ですから、常に新しいことに興味や関心を持ち、あなたの好奇心を刺激し続けることを忘れずにいましょう。
どんなことでも楽しむ努力をする
プライベートでも仕事でも、どんなことでも楽しいと感じられるものを探して、見つけて、あなたが楽しめるよう努力しましょう。もしあなたが何かを達成したいといきなり高い目標を定めてしまうと、達成までの道のりを考えるだけでうんざりしてしまうかもしれません。でもそこまでにいくつかの小さな目標を設定しておけば、達成感を何度も感じることができてだんだん楽しく感じられるようになるでしょう。
さらに一つ達成したら自分へのご褒美を用意しておけば、だんだんワクワクするような気持ちを抱くようになるかもしれません。楽しいという気持ちがあると、同じ作業でも気持ちも体も楽に感じるのが不思議です。この「楽しむ努力」こそが「創造力」であり、高めるトレーニングでもあるのです。
まとめ
何かを創造するのに、下地となるものが何もない無の状態から創り出すのは独創的創造力といい、これを持つ人はいわゆる天才と言われるのかもしれません。逆にすでにあるものを改良していくには、あなたが持つ経験や知識からより良いものを創り出す力で模倣的創造力と言います。これこそが誰でも持つことができる創造力なのです。
創造力を鍛えるには頑張りすぎてはいけません。力を抜いて楽しむこともとても重要です。「楽をしたい」、「夢や目標を叶えたい」という思いを抱いたとき、どうすればいいかと方法を考えること、それを実現していくこと。あなたの創造力はそう考えた瞬間から発揮され、考え続けている間も継続して鍛えられていることを覚えていてください。