人生において、かなり大きな分岐点とも言える“転職”。ひと言で転職とは言っても、考え方や希望条件、やり方などは人それぞれです。そのなかで、転職する手段として“転職エージェント”を活用される方も少なくないでしょう。
転職エージェントでは、実際に求人が紹介される前に電話やインターネットを利用した面談・面接が実施される場合がほとんどです。それにあたり、「電話面談って何?」「どんな流れで面談するの?」と悩む方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、転職エージェントにおける電話面談の意味や大まかな流れ、利用するメリットについて見ていこうと思います。
もくじ
電話面談とは「電話で済む希望条件のヒアリング」
電話面談とは、「転職エージェントによる転職に関する電話でのヒアリング」と言えます。転職エージェントから電話がかかってくる場合がほとんどで、質問に対して希望条件や自身が持つスキルなどをできる限り正直に伝えましょう。
最大のメリットとしては、直接面談会場に足を運ばなくていいことが挙げられます。トータルで時間を節約できますし、効率良く転職活動を進められるはずです。
ただ、気をつけたいのが、電話面談とはいえども“転職のための面談”であること。軽い気持ちで受け答えをすると、転職エージェントへ悪い印象を与え、それ相応の求人しか紹介されなくなる可能性があります。
ですので、電話面談とはいえど転職のための“0次面接”である気持ちで万全の状態で臨むようにしましょう。
転職エージェントにおける“電話面談”の流れとは?
転職エージェントへ登録すると実際にエージェントからの連絡があり、対面なり電話なりでの“面談”を求められます。その面談は、あくまで“0次面接”くらいの気持ちで取り組みましょう。
電話面談は転職エージェントとのファーストコンタクトになりますので、万全の準備が必要となります。では、実際の電話面談はどのような流れで行われ、何を準備しておけばいいのでしょうか?
ここからは、転職エージェントの電話面談における流れや、事前に準備をしておくべき情報について紹介していきます。
①エージェントから電話が来る!受ける環境に注意
転職エージェントに登録して電話面談の日程が決定した後は、その指定日時に転職エージェントからの電話があります。電話が来る前までに、“受け答えする情報”とともに“電話を受ける環境”を整えておきましょう。
電話面談と聞くと「気軽でいい」と感じる方がいるとは思いますが、電話面談は気軽な面ばかりではないのも事実です。電話面談では直接担当者に会わなくていい反面、「電話口での対応だけで、あなたの人物像を判断される」のです。
あなたも、「電話で話した時と直接会った時で印象が違うな…」と感じた経験がありませんか?電話というのは便利な反面、このような“誤解”を生むリスクを抱えているとも言えます。
ですので、電話面談とはいえど“電話を受ける環境”を整えるようにしましょう。騒音がしない静かな環境であることは大前提として、寝起きのままだったり何かしながら対応したりしては絶対にいけません。
あくまで“面接”として捉え、しっかりとした環境と気持ちを準備して電話面談に臨むようにしてください。
②電話面談!転職の現状・理由・希望条件など準備する
電話を受ける環境と整え、実際に転職エージェントから連絡が来れば電話面談のスタートとなります。転職における大切な面接のひとつとして、丁寧かつ正確に対応するようにしてください。
電話面談では、あなたの希望に合った求人を紹介するために転職エージェントから多くのことを聞かれます。
- 前職を退職した理由
- 希望する職業や年収、勤務地など
- 前職で培った経験やスキル
- 次の仕事へ転職する時期
自身が持つ社会人としての将来像などがよく聞かれる内容となります。最低限このあたりの情報は整理して、電話面談に臨むようにしましょう。ここまで、実際に聞かれる内容や持つべき心構えを聞くと、「本当に企業の面接と同じじゃないか…」と感じるかもしれません。しかし、実際の面接と“1点だけ”違うのは「転職エージェントは自分の味方である」ということ。転職エージェントに伝えた内容すべてが企業に伝わることはないので、できる限り正直に現状や自身が持つ思いを伝えるようにしましょう。
また電話面談では、転職する意欲や人物像が見られます。もちろん、伝える情報や条件は正確なものを準備しつつ、転職への意欲や人物として良い印象を与えられるような応答を心がけましょう。
③感触が良ければ直接面談!実際に会うと印象も伝わる
転職エージェントからのヒアリングが終わると、大半の場合は今後の流れを説明され、最後に質問を促されます。先ほどお伝えしましたが、転職エージェントに話した内容がすべて企業へ伝わるわけではないので、できる限り正直に疑問や相談を話しましょう。
また、電話面談をしてみて「この人なら信頼できるかも」と感じれば、こちらから直接面談を申し込むことも考えましょう。転職エージェントの活用において、スピード感のある対応は相手に好印象を与えられる可能性が高いと言えます。
というのも、転職エージェントも“仕事”としてあなたに求人を紹介しています。おそらく、ほとんどの転職エージェントは「できる限り迅速かつ満足度の高い転職を決めたい」と考えているでしょう。
ですので、行動や対応の早い転職希望者は、転職エージェントからすると“優良顧客”になります。相手に「この人は対応も早くて行動力もある優秀な人」という印象を与えられるため、質の良い求人を紹介される可能性も高まり、スムーズに転職活動を進められるはずです。
電話面談をするメリットとデメリットは?
ここまで、転職エージェントにおける電話面談の流れや、準備するべきことについて紹介してきました。正しい準備をして、面談に備えるようにしてください。
電話面談というのは本当に便利なものです。時間もわずかで済むうえに、面接よりも緊張せずに転職エージェントのヒアリングを受けられます。しかし、その反面“デメリット”とも言える部分があることは覚えておかなければなりません。
この“デメリット”を知らずに利用すると、後から後悔してしまう可能性があります。そこでここからは、転職エージェントにおける電話面談のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
メリット:面接地まで行かず気軽に相談ができる
まずは、転職エージェントにおける電話面談のメリットについて改めて見ていきましょう。やはり、最大のメリットというと「面談会場に足を運ばず、気軽に転職エージェントに相談ができる」ということです。時間をかけずに済むため、これだけでも利用する価値はあります。
また、他のメリットとしては、
- 対面でないので緊張せずに済む
- 情報を整理した“カンペ”を見て答えられる
- お試し感覚で申し込める
- 日程や時間の融通が利きやすい
などが挙げられるでしょう。確かにデメリットもある電話面談ですが、「長い時間は取れないけど話は聞いてほしい」「転職はしたいけど退職はもう少し先になる」という方にとっては、スキマ時間を活用できるため“利用するべきサービス”とも言えます。
デメリット:話す声と内容のみで判断されてしまう
転職エージェントにおける電話面談には多くのメリットがあります。ただ、デメリットがあることも理解し、サービスを活用するようにしましょう。
では、電話面談にはどんな“デメリット”があるのでしょうか?電話面談のデメリットとして、以下のような点が挙げられます。
- 電話口の印象だけで人物を判断される
- ビジュアル的な話ができない
- 経歴書などの添削にタイムラグがある
- 担当エージェントの顔が見えない
- 直接面談している人より優先度が低い
などが挙げられます。電話面談は転職活動において便利なサービスですが、この方法に依存すると“デメリット”と言える部分があることも覚えておくべきでしょう。先ほど紹介したメリットも考慮しつつ、うまく使いこなせるようにしてください。
まとめ
転職というのは、あなたの人生において重要な分岐点と言えます。その転職に関するサービスを利用する際は、十分に検討したうえで利用するようにしましょう。
転職エージェントにおける電話面談は、長い時間をかけずに転職に関する相談ができるため、非常に便利なサービスと言えます。とはいっても、あくまで“0次面接”のような立ち位置であることは意識しましょう。転職エージェントに与える印象は、あなたに紹介される求人の質を左右します。
そう聞くと「ちゃんとしなきゃ」と萎縮してしまうかもしれませんが、転職エージェントはあくまで“あなたの味方”です。自身の思いや疑問を正直にぶつけ、後悔のない転職ができるようしてください。
また、電話面談には多くのメリットがある一方で、デメリットがあることも覚えておくことが必要です。このメリットとデメリットを正しく理解したうえで、うまくサービスを使い分けるようにしましょう。